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5Gの魅力とは?未来の通信技術がもたらす新しい世界

投稿日
2023.03.29
更新日
2023.05.12
5Gの魅力とは?未来の通信技術がもたらす新しい世界
misono先生

こんにちは、Winスクール講師のmisonoです。
主にIT分野やプログラミングの授業を担当しています。

現在、スマートフォンやIoTデバイスに関する用語を聞く機会が増えました。またそれに伴いさまざまな通信技術が進化し続けています。そして、その最先端を行くのが「5G」という通信技術です。
ニュースやSNSで「5G」というワードを聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。しかし、5Gについては「高速で…」「大容量で…」と、なんとなくのイメージを掴んでいるけど、具体的にはわからないという声が多いのも事実です。

今回は「5G」について詳しく解説します。

そもそも5Gとは?

5Gとは「5th Generation」の略称で、「ファイブジー」と読みます。
正確には「5th Generation Mobile Communication System」(第5世代移動通信システム)と呼ばれます。5Gの特徴として、

  • 高速で大容量通信が可能
  • 多くの同時接続が行える
  • タイムラグを抑えることができる

などの特徴があります。
まずは5Gが登場するまでの歴史についてお話します。

5G登場までの歴史

5G登場以前、1G,2G,3G,4Gと呼ばれる通信規格が存在しました。これらの歴史を辿ってみましょう。

1G (1st Generation.第1世代移動通信システム)

1979年に日本電信電話公社(現NTTグループ)が、世界で初めてセルラー方式と呼ばれる無線通信方式自動車電話サービスを開始しました。これが第1世代移動通信システムの始まりです。
当時は自動車内での通話を可能とするサービスでした。自動車電話というものが昔存在していたのをご存じの方もいるでしょう。

1985年には車外でも通信可能である、肩掛け方式の携帯電話(ショルダーフォン)が登場し、1987年にはショルダーフォンを小型、軽量化を行った「携帯電話サービス」が開始されました。

音声伝達はアナログ変調方式(電波の振り幅の強弱を利用して情報を伝送する方式)です。
当時は使用料金も高額であり、利用者もごくわずかでしたが、現在の携帯電話の礎となる多くの技術が開発されました。

2G (2nd Generation.第2世代移動通信システム)

1Gと違い、音声伝達はアナログ変調方式からデジタル変調方式(1と0の2つの信号による方式)に変更されました。これが2Gです。2GではNTTが開発したPDC方式と呼ばれる規格が採用され、NTTによるサービスが1993年に開始されました。

1994年にはDDIセルラーグループ、IDO(日本移動通信株式会社 ※2社は合併し、現KDDI)、デジタルフォングループ(現ソフトバンク)がそれぞれPDC方式によるサービスを開始しました。
日本国内では統一規格を採用することにより、他の携帯事業者とデータ通信も利用が可能になりましたが、あくまで日本国内のみの規格であり、海外の規格とは別物であり、それらの課題を残すこととなりました。

また、1998年からはセルラーグループ、IDOが次世代(3G)の技術を先取りしたcdmaOne(2.5G)と呼ばれる方式を採用したことにより、異なる通信規格が共存することとなりました。2Gでは音声通話に加え、データ通信サービスも開始されインターネットが使えるようになりました。このころから1Gよりも利用料金も安価となり、携帯電話の普及が拡大されました。

3G (3rd Generation.第3世代移動通信システム)

2Gでは日本国内独自の規格の為、海外では利用できない欠点がありました。そのため、3Gでは全世界で使用できること」を目標に仕様の策定が行われました。
ITU(国際電気通信連合)の「IMT-2000」規格に基づいて策定が行われた「W-CDMA方式」を用いたFOMAを2001年にNTTドコモが、2002年にJ-Phone(現ソフトバンク)が3Gサービス、「CDMA2000方式」を用いたau(KDDI)が3Gサービスを展開しました。

3Gが登場した時期には携帯電話の高機能、多機能化も進み、2000年にはJ-Phoneが世界で初めて携帯電話にカメラを搭載し、撮影した画像を電子メールに添付して送信する機能も提供を始めています。
NTTドコモは携帯電話でのアプリケーションサービス「iアプリサービス」を提供し、ゲームや音楽などのコンテンツも楽しめるようになりました。

また、コンテンツの多様化により3Gでは通信速度の物足りなさを感じる開発者、利用ユーザーも増加したことにより、3Gを発展した「3.5G」も登場するなど携帯電話の進化に拍車を掛けた時代でもありました。

4G (4th Generation.第4世代移動通信システム)

2007年にApple社が発表した「iPhone」が登場し、2008年には「iPhone 3G」がソフトバンクモバイル(現:ソフトバンク)より販売され日本国内にスマートフォンの普及が進みました。また翌年の2009年にはGoogle社より「Android」が発表され販売が開始されました。

また、3Gを進化させた「LTE(Long Term Evolution)」を2010年にNTTドコモ、2012年にはソフトバンク、KDDI/沖縄セルラーが採用し、それぞれサービスの展開を行いました。3Gでは国内でも規格が異なっていましたが、LTEで世界標準の統一規格が実現されました。

大容量のコンテンツである動画などもスムーズに閲覧できるようになりました。

5G (5th Generation.第5世代移動通信システム)

4Gが登場して、あらゆるモノがインターネットに接続される世の中となりました。
そのため、4Gの通信速度では対応しきれないビジネス分野や医療、自動車に必要な高速である通信規格の登場が待ち望まれることとなりました。そのため5Gの開発がグローバルな展開で行われていました。

5Gの特徴は超高速通信であり、その結果大容量のデータである4Kや8Kの動画もスムーズに視聴できるようになりました。また、国と国といった遠距離の場合でも通信の遅延(タイムラグ)が限りなく抑えることが可能となりました。

5G以降の未来

現在、5Gの次世代6Gに向けての開発も取り組まれています。
6Gについては、NTTドコモのホームページ「ドコモ6Gホワイトペーパー」で概要が公開しており、登場するのは2030年代と記載されています。

特に人間の五感に関する人間拡張と呼ばれるキーワードが記載されており、人間そのものと通信技術の関わりが実現されるようです。

最新の情報は「ドコモ6Gホワイトペーパー 5.0版(2022年11月公開)(PDF形式:7,755KB)」を参照してみてください。

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