DX(デジタルトランスフォーメーション)は国も推進していることから、その単語が広まりつつあります。しかし一方で、DXをデラックスと読んでしまうなど、時代の変革についていけない方がいるのも現実です。
こうした横文字が苦手な方でもDXへの理解を深めるにはどうすれば良いのでしょうか。この記事では、DXはじめの一歩と称して、スイッチボット(SwitchBot)の活用メリットをご紹介します。
横文字が苦手でも大丈夫!DXはじめの一歩
「国や企業のトップが口をそろえてDXと言うけれど、結局何なのかわからない…」という方は、ムリに横文字を意識する必要はありません。まずはわかる部分から触れていくことが大切です。
手動で行う作業を自動化する
国の定めるDXの定義は複雑に見えますが、DX初心者は「手動で行っている作業を自動化する」という認識で大丈夫です。
日々の業務において、繰り返し行う作業や時間を要する作業を手動で行うことは効率的ではありません。そのため、自動化によって生産性や作業効率を向上させることはコスト面や利益率、働きやすさといった観点から非常に重要です。
実際、自動化によって貴重な時間や労力を節約できます。また正確性や一貫性も向上するため、作業ミスの軽減が可能です。
DX化は日常生活の改善から
日常生活を改善することもDX化の一環と言えます。たとえば、IoT(Internet of Things)の活用です。
IoTとは「モノのインターネット」と訳される概念で、インターネットに接続されたさまざまな物理的な機器がデータの収集・通信・相互操作を行い、私たちの生活やビジネスの情報を共有して自動化や効率化を実現する技術を言います。
そして、日常生活で使われているIoTの中でもおすすめなのがスイッチボットです。
スイッチボットとは?
スイッチボットとは、家庭の自動化を実現するための機器で、スイッチやボタン・カーテンの開閉など、機械的な動作を自動化できます。
そもそもボット(Bot)という言葉はソフトウェアやプログラムが自動的にタスクを実行するために設計されたコンピュータープログラムやロボットを指すものです。つまり、スイッチボットの場合は機器が実行する自動化タスクを意味します。
スイッチボットの機器は、Wi-FiやBluetooth(※1)を介してスマートフォンやタブレットと連携しているので、たとえばスマートフォンからリモートでスイッチのオン・オフが可能です。
※1 Bluetooth(ブルートゥース)とは、無線通信技術の一つで、近距離通信を可能にするための規格です。Bluetoothは異なる電子機器どうしでデータの送受信や接続を行うために使用されます。
このように、まずは自身でスイッチボットを使ってみることで、手動から自動への利便性を実感することが大切です。
スイッチボットの種類と使い方
実際、スイッチボットにはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは3つの種類とその使い方をご紹介します。
スイッチの自動化
ボタンプッシャーと呼ばれる機器を使用すると、家庭内のさまざまなスイッチやボタンを自動化することができます。たとえば、電気のスイッチや扇風機のボタンなど、本来は手動で操作する必要があるものを自動化することで、スマートフォンからリモートで操作できるようになります。
これはリビングでテレビを見ているときに暑いからと扇風機をつけたり、布団に入って寝るときにわざわざ起きずに電気を消したりできるので、とても便利な機能です。
カーテンの自動化
スイッチボットはカーテンの開閉も自動化できます。朝起きたときや陽が沈んで暗くなったとき、自動的にカーテンを開けたり閉めたりします。
また、あらかじめ時間や天候を設定してカーテンを自動的に制御することも可能です。とりわけ自宅にいないときは、カーテンが開閉することが防犯対策にもなるので、単純な動作でもメリットは十分あります。
温度と湿度のモニタリング
温度と湿度のモニタリングも利便性の高い機能と言えます。これは温度・湿度センサーを使って、室内の温度と湿度を監視するしくみです。
またそのデータがスマートフォンのアプリに表示されるので、快適な環境を維持するための参考情報として活用できます。これはたとえば会社で仕事をしながら自宅の空調を管理できるので、小さなお子様やお年寄りの方がいらっしゃる家庭の場合、夏場の熱中症対策に有効です。
この他、GoogleアシスタントやAmazonのアレクサと連携させると、音声で各機器を操作することも可能です。ご紹介した事例は一部ですが、スイッチボットを使用することで日常生活の便利さや快適さが向上することは間違いありません。
まずはスマートフォンと家庭内の機器を連携させたスイッチボットの体験によりDXを実感してみてください。
スイッチボットの活用でオフィスの効率化
家庭でのDXを実感したら、オフィスにおいてもスイッチボットの活用で効率化を目指しましょう。
オフィス照明の自動化
家庭用と同じくボタンプッシャーを使用すれば、オフィス内の照明の自動化が可能です。たとえば、出勤時間や退勤時間に合わせて自動的に照明が点灯・消灯するように設定することで、従業員がオフィスに入るときに照明が自動的につき、退勤時には照明が自動的に消えます。
これは、ムダな電気の使用を避けられるので省エネ対策になります。昨今は電気代が高騰していることもあり、基本的に家庭よりもスペースが広い会社で、電気代の節約は重要なコスト削減の一つです。
オフィス機器の遠隔操作
スイッチボットをオフィス内の機器に取り付けることで、遠隔操作ができるようになります。つまり、エアコン・ファン・プリンター・コーヒーメーカー…といった機器の電源のオン・オフです。
たとえばエアコンでいうと、出勤時間に合わせて電源を入れるようにすることで誰かが早めに出社したり、最初に出社した人が電源を入れたりする必要がなく、「夏場は涼しく冬場はポカポカ」といった環境を作り出せます。
つまり、今まで各機器を手動で操作していたものが、スマートフォンや音声コマンドによって行うことができるので、作業効率の向上と快適なオフィス環境の実現が可能です。
オフィスのセキュリティ強化
スイッチボットはオフィスのセキュリティを強化することも可能です。たとえば、オフィスの出入り口の施錠や解錠をスマートフォンからリモートで制御できるようにします。
従業員がオフィスに入るときや退勤するときに、セキュリティのためのドアの操作を煩わしい手動から自動化することで、セキュリティの向上とアクセス管理の容易化が期待できます。
このように、スイッチボットは日常生活の改善だけでなく、オフィスの機器を自動化することも可能です。もし、まだ社内にスイッチボットが導入されていない場合は、DX化の一環としてスイッチボットの導入を提言してみましょう。
便利になればまさにデラックス(DX)!
私たちの生活や仕事は、日々の中での便利さや快適さによって大きく影響を受けます。そのため、DXの目的は日々の生活や業務をさらに便利にすることです。
DX化のカギは利便性の追求
利便性の追求はDXの重要ポイントの一つです。私たちの日常生活や仕事のさまざまな側面で利便性を高めることは、生産性の向上やストレスの軽減につながります。そして、その実現にスイッチボットのようなテクノロジーの活用は欠かせません。
DX化のカギは利便性を重視し、テクノロジーを活用して生活や業務の改善を図ることです。常にユーザーのニーズに合わせた柔軟なサービスを提供し、利便性の向上を追求することで、より効果的なDXの実現を目指すことが大切です。
苦手意識を捨てよう
DXはすでに現代のビジネス環境で不可欠な概念となっています。しかし、その導入には横文字や専門用語が頻出することから、人によってはハードルが高いと感じるかもしれません。
とはいえ、企業のDX化には従業員一人ひとりがマインドセットの転換を図り、新たな可能性の開拓することが必要です。
横文字や専門用語は新しい技術や概念を表現するために便利なツールなので、これらの言葉に抵抗感を持つのではなく、新たな知識を習得し、自身のスキルやビジネスの競争力を高めるためのツールとして捉えましょう。
企業の成長は不便さの解消から始まる
企業が新しい製品を開発したり、サービスを向上させたりと、成長する過程ではイノベーションが起こりますが、それは主に日常の不便さを解消することから始まります。
たとえば、私たちの日常生活でよく経験する不便さの一つは時間の浪費です。長い待ち時間や手間のかかる作業に悩まされることは誰にでもあると思います。
こうした不便さを解消するために、オンライン予約や自動化されたシステムが生まれ、待ち時間の削減や効率的な時間管理が可能になるのです。
おわりにーー
手動から自動への変革は日常生活に新たな利便性をもたらします。DXを身近に感じるためにもぜひスイッチボットを体験してみてください。自動化という魔法が私たちの日常を彩り、未来をより良い生活へと導いてくれることでしょう。
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