
現在、最も注目を集めていると言っても過言ではないプログラミング言語の一つがPython(パイソン)です。そのPythonは、シンプルな文法や豊富なライブラリからプログラミング初心者にも習得しやすいと言われています。
この記事では、AI開発に人気のPythonを学ぶ魅力や将来性など、とりわけ大学生のうちからプログラミングスキルを身につけるべき理由について具体的な事例を交えて解説します。
「プログラミングを学ぼうと思っているけれど、どの言語を選んだら良いかわからない」や「Pythonは実際にどんな仕事に生かせるのか、就職に役立てる方法を知りたい」という方はぜひ一読ください。
目次
プログラミング言語の主な種類

プログラミング言語は、目的や用途によってさまざまな種類があります。Pythonの魅力を知っていただくためにも、まずは主なプログラミング言語とその特徴をご紹介します。
代表的な7つのプログラミング言語とその特徴
C言語
C言語は、プログラミング言語の中でも歴史が長く用途の幅広さが特徴です。とりわけ組み込みシステムに適しており、OSやハードウェアに近い部分の開発に向いています。たとえば、テレビや炊飯器といった家電製品の内部で動作するソフトウェアは高速な処理が求められるため、C言語がよく使われています。
C#
C#(シーシャープ)は、Microsoftが開発したオブジェクト指向プログラミング言語で、主にWindowsアプリやWebサービスの開発に使われます。C#はC言語よりも高レベルで安全性が高く、効率的な開発を進められる特徴があります。
PHP
PHPは、Web開発のために設計されたサーバーサイドのスクリプト言語です。動的なサイトを生成するために使用され、WordPressなど多くのCMSで利用されています。HTMLに埋め込む形で使用できて、データベースの操作も比較的簡単です。C言語やC#とは異なり、PHPは主にWebサーバー上で動作し、初心者でも学びやすい言語の一つと言えます。
JavaScript
JavaScriptは、Web開発で欠かせないプログラミング言語です。たとえば、ボタンをクリックしたときに表示されるポップアップウィンドウや、リアルタイムで更新されるグラフなどが作れます。また、Node.jsというプラットフォームを使えば、サーバーサイドのプログラムもJavaScriptで書くことが可能です。
Java
Javaは、「一度書けばどこでも動く(Write Once, Run Anywhere)」という特性を持つプログラミング言語です。これは、書いたコードが異なるプラットフォーム(Windows・Mac・Linuxなど)でもそのまま動作することを意味します。Javaは、業務システムやモバイルアプリ、Webアプリケーションなど、幅広い用途で使われており、たとえばAndroidアプリの大半はJavaで開発されています。
Ruby
Rubyは、シンプルで使いやすい文法を持つプログラミング言語です。プロトタイプや本格的なWebサービスを迅速に開発できます。たとえば、クックパッドや価格.com・クラウドワークスなどのWebアプリケーションはRubyで開発されています。
Python
Pythonは、シンプルで読みやすい文法と豊富なライブラリが特徴のプログラミング言語です。AI、データサイエンス・Web開発・ゲーム開発など、さまざまな分野で広く使われています。たとえば、データ分析にはPandasやNumPy、AI開発にはTensorFlowやKerasなどのライブラリが使われています。
Pythonが他の言語よりも人気がある理由

先ほどご紹介したように、プログラミング言語はさまざまな種類がありますが、Pythonが他の言語よりも人気を集める理由は何なのでしょうか。Pythonの強みに迫ります。
産業界での需要が高い
現在、世界でテクノロジーの競争が激化しており、AI・機械学習・ブロックチェーン技術・ビッグデータ・自動運転技術・IoT…などの分野において、プログラミングスキルを持つ人材はとても貴重です。
実際に、Pythonは次のようなことができます。
- AI開発
- データ分析
- Excelなど、PC作業の自動化
- Webシステムの開発(スマホアプリやデスクトップアプリ、組み込みシステムなど)
- フィンテックやブロックチェーン技術、ゲームの開発
とりわけAIやデータ分析においては、データ処理や機械学習の開発が容易にできるため、多くの開発者から人気を誇ります。実際、Pythonは世界的な権威のあるオランダのTIOBE Softwareが発表しているプログラミング言語のランキングで常に上位にランクインしており、グローバルな普及率の高さも印象的です。
このように、Pythonは幅広い分野で使われるプログラミング言語なので、そのスキル習得の必要性を感じている人は多いと言えます。
初心者が理解しやすい
繰り返しになりますが、Pythonの文法は非常にシンプルで読みやすく、初心者でも理解しやすいのが特徴です。事実、他の言語では複雑な構文が必要なところを、Pythonでは簡潔に記述できます。
たとえば、「こんにちは!」と出力する場合、C言語では以下のような記述が必要です。
#include <stdio.h>
int main() {
printf(“こんにちは!”);
return 0;
}
一方で、Pythonでは次の1行だけで済みます。
print(“こんにちは!”)
※実際に日本語で出力するには「# coding: utf-8」の記述が必要ですが、ここでは他の言語との違いを解説しているので細かい記述については省略しています。 こうした事例からも他の言語より学習を始める敷居が低いと言えます。
国家試験でもPythonを採用
近年は、国家試験である基本情報技術者試験でもPythonを使用しての受験が認められています。基本情報技術者試験は、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)の提供するITに関する基本的な知識・技能を評価するための試験です。
つまり、国も積極的にPythonを推進していることがわかります。
コミュニティや情報サイトの充実
Pythonは世界中で使われているため、コミュニティや情報サイトが充実しているのも特徴の一つです。プログラミングの最中にわからないことがあっても、ネット上のコミュニティで相談したり、専門の情報サイトの記事を読んだりすることで簡単に解決策を見つかります。
※PyCon JP・Python.jpプログラミング言語 Python情報サイトなど
就活生なら気になるPythonの将来性

実際にプログラミングスキルを習得したら、就職や年収などはどのような期待が持てるのでしょうか。経済産業省のデータからデジタル人材の将来性を紐解きます。
将来有望なデジタル人材
Pythonをはじめとするプログラミングスキルを身につけ、AI開発やデータ分析ができるようになると、いわゆるデジタル人材の仲間入りを果たすことになります。
デジタル人材は、政府が各企業に対して育成(人への投資)を促していることもあり、就活においては売り手市場です。また、年収が新卒から1,000万円を超える事例もあります。
こうした市場環境からも、Pythonのように幅広い分野で使えるプログラミングスキルは今最も求められています。
経済産業省「第1回デジタル時代の人材政策に関する検討会〜我が国におけるIT人材の動向(2021年2月)」より引用
https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_jinzai/pdf/001_s01_00.pdf
独学あるある〜Python学習でつまずくポイント

大学生の皆さんはこうしてPythonの魅力を知ったら当然、学んでみようと思う方がいるでしょう。もしかしたら、すでにネット上でトリセツや解説動画を調べるなど、独学でチャレンジされているかもしれませんね。
しかし、見よう見真似でやってはみたものの思うようにいかない…という方が多いのではないでしょうか。以下は、実際にPython学習でよくあるつまづきポイントです。
データ分析の手法が理解できない
データ分析を学ぶとき、統計学やデータの可視化でつまづくことがよくあります。
たとえば、
- どの統計手法を使えば良いのかわからない
- 可視化ツールの使い方がわからない
- データの前処理がうまくできない
といった問題です。
当然、これらの知識が不足していると、データから有用な情報を引き出すのは難しくなります。
上記のようなつまづきは本やネットの情報を読んだだけでは、なかなか自身に落とし込むのは難しいでしょう。
AIモデルの構築
基本的な文法や簡単なプログラムは理解できても、AIモデルの構築となると一気に難易度が上がります。とりわけ初心者がAIに取り組む場合は、モデルの設計やチューニング、データの前処理などで行き詰まることが多いと言えます。
プログラミングを専門の講師から学ぶ重要性
先ほどの「データ分析の手法が理解できない」や「AIモデルの構築」のようなつまづきは、そもそも用語がわからなかったり、いざパソコンを広げると手が止まってしまったりと、独学のデメリットが浮き彫りになっている状態です。では一体、どうすれば良いのでしょうか。
プログラミングスクールで学ぶメリット
大学生が独学以外でPythonを学ぶ場合、理系の大学なら専門の学部があることや大学院に進んで研究する方法がありますが、プログラミングスクールに通うのも選択肢の一つです。昨今はオンラインで受講できるスクールが増えており、時間や場所の制約が少ないことから学びやすくなっています。
それに、専門の講師から学ぶ方がスムーズにスキルを習得できるのではないでしょうか。将来、プログラミングを活用する職に就くことを考えているなら、基礎からしっかり学びAI開発やデータ分析などの応用力が身につくように、専門機関の扉をたたくことも検討してみてください。
私たちWinスクールでは、Pythonをはじめ受講生の状況に応じて適切なプログラミングスキルが身につく講座をご用意しております。実際にプログラミングスキルを習得された受講生の皆さんから温かいお言葉もいただきました。

受講生の声の画像(より引用)https://www.winschool.jp/student_voice/#voice
まとめ
ここまでPythonの魅力や将来性などについてお伝えしてまいりましたが、いかがでしたでしょうか。
Pythonスキルを身につけることで、大学生の皆さんの将来性は一気に広がります。テクノロジーの急速な進化はとどまることを知りません。
ぜひ最先端の技術につながる学びで未来のキャリアを切り拓きましょう。
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