
受講を希望されるお客様にWinスクールがどのようなスクールで、どういった講座を扱っているのかをご紹介するパンフレット。
その時代に合わせて柔軟にカリキュラム内容を最新のものに更新していくことで、授業の質を保つWinスクールではもちろん、パンフレットもカリキュラムに合わせて、定期的にリニューアルしています。
そこで、Winスクールのパンフレットができるまでの一連の流れを制作担当ディレクターから、制作の現場では実際にどのような工程や業務があったのかをご紹介します。
これからデザイナーや広告関連のお仕事を目指される方にぜひ、現場の仕事がどういったものかをお伝えできればと思います。
ディレクター紹介

広告代理店の株式会社プロモの西端です。
第2回目は、ページネーションやレイアウトなどの全体設計についてご紹介します。
情報整理から、どんなパンフレットにするか各ページの役割を決める

パンフレットは、数枚のページからなる一冊のプロモーションツールです。
読み手に対して、「私はこういう特長があります。こういう部分が強みです」ということを端的に理解してもらうことを目的として作成します。
ヒアリングと情報整理が終えると、その次は、全体構成(ページネーションとレイアウト)を考えていきます。
ページネーションとは、「表紙からはじまり、各ページにどういった役割を持たせるか」という大きな流れを決定する作業です。
そして、大方の流れが決定したら、次は各ページのレイアウトを決めていきます。
各ページで「何を伝えたいか」「何がポイントか」「どういう補足情報を追加すると全体が引き立つか」など、各ページで盛り込む要素を整理して、レイアウトを決定していきます。
もちろん、予算や制作期間との兼ね合いもあるため、制作範囲を計算しながらこの作業を行っていきます。
機能面もデザイン、見た目の美しさだけが「デザイン」ではありません

ページネーションの作成時においては、「機能面」も意識して作れると更によいものに仕上がります。
機能面とは、illustratorやPhotoshopを駆使して作る「見た目の美しさやカッコ良さ」だけではなく、「使いやすさ」のことを言います。
今回の新パンフレットの場合では、以下のような与件がありました。
- 各コースの内容をより分かりやすく表現したい
- 無料体験のときの説明資料としても使いやすく改善したい
これらを「見た目の美しさ」だけで解決していくのではなく、「どういう構成にすれば、どういう変化を加えれば叶えていけるか」を考えていきます。
そのためには、前回ご紹介したヒアリングと情報整理が非常に重要になってきます。
今回の場合をケーススタディとしてご紹介します。
各コースの内容をより分かりやすく表現したい
リニューアル前のパンフレットは1冊の総合カタログとして全コースの概要が記載されていました。
「Winスクールの対応講座が一冊で分かる」というメリットがある反面、各コースの情報量としては少し物足りないのが欠点であったため、「各コースで専用のパンフレットを分けて作る」とことにしました。
1冊のパンフレットを与件に合わせて5冊にまで分解
- 各コースの内容は、情報量を充実させて、1つのパンフレットとして独立させる
- 全コース共通の内容は総合案内として1冊にまとめる
と、各コース分と総合パンフレットを役割で分けて、今までよりも、各コースの内容がイメージしやすく且つ、共通の総合パンフレットも今まで以上に内容を充実できるようにしました。
無料体験のときの説明資料としても使いやすく改良したい
パンフレットの配布以外の使い方としては、無料体験・説明会に来られるお客様に対して、「当スクールはどういう特徴があり、どういう強みがあるか」をしっかりと理解してもらうためのツールとしても活用します。
ここでは、現場のカウンセラーが無料体験に来られたお客様に対して、
- どういう内容が書かれていると説明しやすいか
- どこにポイントを置いて話をしているか
- 現パンフレットからどんな内容を追加すると説明しやすいか
など、現場では「パンフレットがどのように使われているか」を把握した上でページネーションとレイアウトに落とし込んでいきます。
現場のカウンセリング担当者とのヒアリングの中で、「縦のデザインの方が机の上で広げやすい」という意見もあり、説明でメインに使う各コースパンフレットは縦型のデザインにしました。
一方で、総合パンフレットは、各コースパンフレットとは「別のもの」という印象を視覚的に差別化するために、横型で作成することにしました。
このように、新しく作るパンフレットを「どのように活用するか」も踏まえた上で構成(ページネーションとレイアウト)を作成していくことも制作のポイントです。
パンフレットに限らず、制作物を作る場合には、見た目に美しいだけではなく、機能面も優れたデザインを意識すれば、きっと良いものができると思います。
次回は、ページネーションとレイアウト後の作業として「アートディレクション」のお話をデザイナーから説明させていただきます。