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「勉強しても覚えられない…」を解決!
エビングハウスの忘却曲線を知って
学習効率を2倍にUP

「勉強しても覚えられない…」を解決!エビングハウスの忘却曲線を知って学習効率を2倍にUP

「仕事の合間をぬって一生懸命勉強しているのに、翌朝になったら学習内容をぜんぜん思い出せない……」
そんなお悩みを解決する、脳の特性を表現した「エビングハウスの忘却曲線」をご紹介します。

Winスクールで勉強する受講生も「なかなか記憶が定着しない」「前の授業で学習した内容を忘れてしまう」とお話になる方が多くいらっしゃいます。プログラミング言語やデザイン、ショートカットキーなど覚えることはたくさんあるのに、なかなかうまくいかない!と、焦ってしまうのも当然のこと。

脳は忘れてあたりまえ!ということを踏まえて勉強するだけで効率UPができる「エビングハウスの忘却曲線」について、今回は解説しましょう。
脳をだまして記憶力をUPさせる、効率的な勉強方法もあわせてご紹介します。

エビングハウスの忘却曲線とは

エビングハウスの忘却曲線とは、「人間は1時間後、1日後、そして1週間後に、記憶した内容をどのくらい覚えているものなのだろう?」という疑問を、ドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウスが実験によって証明したものです。1880年から1885年まで5年間にわたって行われた実験では、時間の経過に伴う記憶量の変化や、脳の忘却のメカニズムがわかりました。

この章では、エビングハウスの忘却曲線について解説します。

人間の脳は、時間の経過とともに忘れていってしまうもの

エビングハウスの忘却曲線

エビングハウスの実験の結果、1時間後には、被験者は事前に覚えた内容の44%しか記憶できていないことがわかりました。
1時間前に暗記した内容をもう一度思い出すために、被験者は覚えたときの56%の労力をかけています。時間が経過するうちにどんどん忘却は進んでいき、24時間後には内容を思い出すために66%もの労力をかける必要がある、というデータが出たのです。

一方で1日後に覚えている内容は、1週間、1ヶ月と経っても忘れづらいことも判明しています。
「人間は、1日のあいだに急激な勢いで覚えたことを忘れてしまうものだ」ということを証明するデータとして、エビングハウスの忘却曲線は有名です。

しかし脳の仕組みの関係から、時間の経過とともに「覚え直すための時間」の短縮もできなくなってしまうのです。1回だけで覚えようとするよりも2回目、3回目と繰り返し学習した場合、記憶が定着するために必要になる労力や時間を短縮できます。

このことから、たとえば1週間に1回まとめて大量に勉強するスタイルよりも、毎日少しずつコツコツと継続して学習する方が、記憶が定着しやすくなります。覚えた内容を忘れないためには、忘れないうちに反復学習をすることが重要ということです。

脳はいつもラクをしたがる臓器

せっかく勉強したのに、どうして脳は勝手に忘れてしまうのでしょうか?理由の1つは、脳の性質にあります。
大人の脳は1400g程度、体重の約2%にすぎませんが、なんと体全体の血液の5分の1を使います。
そんな脳は省エネのため「関係ないことはさっさと忘れて、エネルギーの節約をしたい」という基本性質を持っています。「認知負荷」と呼ばれるものです。

つまり、どんなに私たちが頑張っても、脳はそもそもなまけもの。しかし長年の研究によって、脳の仕組みも徐々にわかりはじめてきています。脳をだまして記憶する術を身につけることで、せっかく覚えた勉強内容を忘れない工夫をすることが重要です。

参考:「認知負荷」とは?https://btob-holdings.co.jp/column/catA/20190520-194/

【インプット編】
勉強した内容を忘れないための3つのポイント

【インプット編】勉強した内容を忘れないための3つのポイント

「たとえ仕方がないことだとしても、やっぱり勉強した内容を忘れたくない!」
「記憶力をつけたい!」
学習した内容を効率よく覚えるために、インプットの時に気をつける重要なポイントを3つ、解説します。

ちょっとしたコツを知るだけで、インプットがみるみるはかどりやすくなります。なんでも忘れたがる脳をだます学習法を覚えて、勉強を効率化しましょう。

脳が「いらない情報」と判断してしまう条件

まず、脳が忘却を引き起こす条件を知っておきましょう。脳は基本的に「いらない情報」と判断すると、記憶せず忘れることを選びます。
忘れやすい情報の主な条件は、次のとおりです。

  • 1度しか使わない情報は忘れる
    例)ワンタイムパスワードや1度しか行かない観光地のお店までのルートはすぐ忘れてしまう、等
  • 古い情報の上に新しい情報が上書きされた場合、古い方を忘れる
    例)パスワードの変更、引っ越しで住所が変わった後に以前のものを思い出せない、等
  • 同時に強い刺激をともなう記憶が入ってきた場合、刺激が少ない方の情報は忘れる
    例)足の小指をタンスにぶつけて、激痛でイライラしている時に家族から頼まれたおつかいの内容を忘れる、等

ここからわかる忘れにくい学習方法は、「勉強に集中できる環境で学習をすることが重要。復習やアウトプットで記憶を反芻して、記憶力を高める必要がある」ということです。

ポイント1 何度も繰り返すことで記憶を強化

1つ目のポイントは「繰り返し」です。

脳は繰り返し(反芻)をすることで、覚えた内容が記憶として定着しやすくなります。繰り返すことは脳に「ここ重要だからね!」と教えるアクションですから、重要な用語などはぜひ毎日繰り返し覚えて、記憶に焼き付けましょう。

また、一度忘れたものを繰り返して覚えることで、より強く記憶が定着しやすくなるというデータもあります。「たとえ忘れたとしても、もう一度覚え直すほうが脳は効率がいい」と知っておくことで、気持ちもラクになりますね。

この「繰り返し」を活用したアウトプットの勉強法も、記事の後半で詳しく説明します。

ポイント2 暗記は意味を関連付けて記憶力UP

2つ目のポイントは「関連付け」です。

脳は情報同士を関連付けることで、記憶を生成しています。「こんな時にはこの情報が必要」と、条件を紐づけることで、記憶が引き出しやすくなるのです。記憶の関連付けをせずに単独の情報のまま放っておくと、脳に「忘れても良い情報」と認定されてしまいます。

そのため暗記ものは、語呂合わせや歌に乗せて覚えるなど、古典的な方法が実はとても効果的。他にも、イラストで具体的な状況をイメージしたり、1つ1つの用語をグループ分けしておたがいを関連つける想像をしながらテキストを読むといいでしょう。

例えば、「HTMLとCSS」「Excel VBAとマクロ」など、近い関係のものや似ているものをセットで覚えるようにすると、記憶に定着しやすいですよ。

ポイント3 疲れていると記憶力は半減

意外と盲点のポイント3つ目は「脳疲労の回復」。

疲れている状態だと、記憶力は半減します。しかも疲労による刺激(体やメンタル面の不快感など)が強い場合、その不快感のほうが勉強内容を上回って記憶されやすくなってしまうのです。

現代人の主な疲労の原因は、脳疲労だと言われています。そのため、休憩時間にはあえてボーッとする時間を作ったり、体を動かすなどして、脳に血流と酸素を行き渡らせる工夫をしましょう。ヘトヘトの時には思いきって眠ってしまう勇気も、勉強するときには必要です。

意識的に頭を使わない時間を作ることで、脳の新陳代謝がよくなり記憶力UPにつながります。呼吸に集中して脳疲労を回復する方法として、マインドフルネス瞑想やヨガ、ピラティスなどもおすすめです。

参考:「専門家に聞いてみた。なぜ私たちは記憶を「忘れる」の?

【アウトプット編】
忘れないための効率的な勉強方法4選

【アウトプット編】忘れないための効率的な勉強方法4選

ここからは、アウトプットを活用した記憶力UP勉強法を4つ、ご紹介します。実は「一生懸命テキストを読んだ!」「問題集を解いた!」というところで終えてしまっては、せっかくの学習内容が脳に定着しない危険性があるのです。

脳をだます記憶力UPのアウトプット勉強方法、オススメを4つご紹介します。

友だちや家族に勉強したことを話す

インプットした内容を自分の言葉で改めてまとめてアウトプットすることが、脳に記憶を定着させる強力な手助けになります。友だちや家族に協力してもらい、今日どんな内容を勉強したかを自分の言葉で話すのを、1日の終わりに聞いてもらいましょう。うまく話せなくても構いません。やってみると意外と難しいことが多く、自分のわかっていない点を洗い出すのにも役に立つのでオススメです。

人に話す代わりに、ブログやSNSの投稿に書く形でアウトプットをするのも効果的ですよ。やりやすい方法を選んでみてください。

復習や教科書の見直しを習慣にする

「勉強して終わり」ではなく、復習を通して学んだ内容を反芻する習慣をつけると、スクールや教科書で学んだ内容をもう一度自分なりにノートにまとめ直したり、仲間といっしょに振り返りの時間をもつのも良いでしょう。

一度で記憶が定着するわけがない!と割り切って、繰り返しや復習をルーティンにすることで、記憶力UPが期待できます。寝る前に5分間でも教科書を読み返すと、眠っている間に脳が働くため、記憶が定着しやすくなるというデータもありますよ。暗記ものの勉強をしている方は、ぜひ試してみてください。

ちなみにエビングハウスの忘却曲線に基づくと、24時間後にも記憶している内容は長期記憶として定着しやすい傾向にあるそうです。

休憩時間のスマホをやめてボーッと過ごしてみる

休憩時間のスマホをやめて、ほんの少しでもデジタルデトックスすることで、脳疲労の回復をうながし記憶力向上につなげることができます。ボーッとする時間を意図的に作ることで、脳が情報処理に専念でき、記憶が定着しやすくなるのです。

また、現代人は目をたくさん使うため、眼精疲労やドライアイになりがちです。ぜひ今日から、勉強の休憩時間にスマホチェックするのをいったんやめて、5分間でも目を休める習慣を作ってはいかがでしょう?

また、一生懸命集中していると、つい呼吸が止まりやすくなるものです。休み時間は思いっきり深呼吸するように心がけると、疲労回復がはかどりますよ。

脳疲労に要注意!「スマホ脳疲労」は集中力や記憶力にも悪影響!

スクールに通ってみる

家やカフェだと、ダラダラしてしまって勉強がはかどらない……
そんな方は、「勉強専用の場所」で学習を進めることをオススメします!家でも仕事場でもなく「勉強するための場所」で学習を進めることで、脳に記憶が紐づけしやすくなり、効率よいスキルアップを実現可能です!

知りたいPCスキルを講師に直接教えてもらうことができる、Winスクールはいかがでしょうか?
一部のWinスクールで試験導入中の学習記録システムでは、この「エビングハウスの忘却曲線」を盛り込んだプログラムを導入して、受講生の記憶力UPに貢献しています。一番脳が忘れやすいタイミングで、システムが復習や見直しをリマインドしてくれるすぐれ物です!

「どんなに一生懸命勉強しても忘れちゃう…」とお悩みの方に役立つ仕組みづくりが気になる方は、ぜひWinスクールへの見学体験にお越しください。

おわりに

おわりに

時間が経つにつれて忘れてしまいやすくなる、人間の記憶。忘れないうちに定期的な反復学習をすることで、記憶が定着しやすくなります。

そんな記憶の傾向を示す『エビングハウスの忘却曲線』を知っておくことで、学習の効率をさらにUPできる方法をご紹介しました。

  • 繰り返し
  • 関連付け
  • 疲労回復
  • アウトプット習慣

これらのポイントを活かして、記憶が定着しやすい勉強習慣を作ることができます。

覚えた内容を忘れるということは、おかしいことでもダメなことでもありません。
「忘れたらもう一度やり直せばいいや!」くらいのノリで勉強を積み重ねていけば、気づいたときにはスキルアップが実現していることでしょう。

あなたのスキルアップを応援しています!

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