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DX人材に必要な3大要素を解説!
社内育成・転職にも役立つ
DX推進の基本

投稿日
2022.11.10
更新日
2023.06.15
DX人材に必要な3大要素を解説!社内育成・転職にも役立つDX推進の基本

「DX人材が足りない!」

DX推進が叫ばれる昨今、同時に「DX人材不足」も企業の間で深刻化しています。そこでキャリアアップを志す方にオススメなのが、自分がDX人材になることです。

DX人材としてのスキル等を身につけることで、社内での昇進や転職に有利にはたらきます。が、そもそもDX人材とはどのようなものなのでしょう?

本記事では、DX人材になるために必要な3大要素をご紹介します。マインドセット、知識、スキル……それぞれ詳しく解説しましょう。

前提:DXでめざすのは
「ツール導入」ではなく「仕事の効率化」

前提:DXでめざすのは「ツール導入」ではなく「仕事の効率化」

DX=デジタルトランスフォーメーションとは、デジタル技術を活用して自動化や時短効率化を図り、人間の労働者の生産性向上をめざすワークスタイル変革のことを指します。(※企業内で用いる場合)

「はたらく人間がラクできるように、仕事や日常をデザインし直すこと」とも言えるでしょう。

しかし実際には「ITツールの導入」そのものをDXと呼んでいる企業も珍しくありません。ITツールを導入したものの現場が使ってくれなかったり、逆に業務効率が落ちてしまったり……という話もよく耳にするのではないでしょうか。

本記事では、DXの目的を「デジタル技術を通した時間リソースの確保、ひいては人間の仕事における生産性の効率化」と位置づけます。

具体的には自動化(オートメーション)を通して時短をしたり、一部の業務を人間がやらないことにするなどです。

そのためには無理をしてITツールを入れたり、コンサルに依頼する必要はありません。「どこをデジタルに任せて、人間がラクするか」を考え、提案する能力があれば、DX人材になれるのです。

次の章から、DX人材に必要なマインドセット・知識・スキルを詳しく解説します。

【マインドセット】
思考パターンを味方につける

【マインドセット】思考パターンを味方につける

マインドセットとは、思考パターンの傾向を示す言葉です。

DX人材は仕事や企業全体をデザインし直す作業をしますが、つまるところ「他人に変化を強いる」仕事でもあることを覚えておいてください。

人と社会を動かすDX人材として活躍するために、必要なマインドセットについて解説します。

DX推進のために必要な3つの意識

企業でDX推進をするために必要な、3つの意識・ものの見方があります。

1つ目は「全体を見渡す能力」です。
【知識】の章で後述しますが、DXは会社全体の仕事の流れで滞っている部分、ボトルネックをテクノロジーで解決することです。

そのためには全体を見渡す俯瞰的な視点を持つことが求められます。

2つ目が「新しいことに取り組み、やりぬく力」つまり折れない心を持つことです。
前例がないから……と断られたり難色を示されても諦めないかどうか?が問われます。

DXのビジョンを信じて人を巻きこみ、会社全体を変えていく覚悟が必要です。

3つ目は「相手の立場に立って考える力」非常に重要な能力となります。
相手はよかれと思って、善意でDXの提案に反対するのかもしれません。

可能な限り全体がハッピーになれる変化を推し進めるために、相手の立場に思いを馳せることは必要なマインドセットです。

「人は変われる」固定型マインドセットから 成長マインドセットへ

マインドセットには「固定型」「成長」の2種類があると言われています。

たとえば「デキる人は最初からできる。ダメな人は何をやってもダメ」というのは、固定型マインドセットです。変化や前進の可能性を否定する固定型マインドセットは人材育成を阻んだり、ミスを認められない組織体質になりやすいなど、多大なリスクをはらんでいます。

成長マインドセットとは「最初はみんな失敗する。やればできる。失敗を通して人間は変わることができる」と、変化と成長の可能性を前提として方法を模索するマインドセットのことです。

DX人材をめざすには、成長マインドセットで物事にとりかかることが重要です。現在仮に固定型マインドセットであったとしても、自分の思考傾向に気づくことで、成長マインドセットに変化することもできます。

最初からできる人はいません。失敗からどんどん学ぶ姿勢で、DX推進にチャレンジしてみませんか?

【知識】
DX人材になるために身につけたい 2大知識

【知識】DX人材になるために身につけたい 2大知識

DX人材としての知識を身につけると、社内キャリアアップや転職、人事評価で有利にはたらく可能性が高まります。そのためにはどのようなインプットからはじめればいいのでしょう?

DX人材を目指すなら知っておきたい、2大知識を解説します。

会社全体の事業・業務に関する知識

会社の経営方針をはじめ賃借対照表などの財務知識、扱っているプロダクト(商品・サービス)の詳細やそのマーケティング戦略、各部署の現場の状況まで。

DX人材は社内のありとあらゆる事業・業務に関する知識をインプットする必要があります。と言いますのも、DXの目的は会社の仕事全体を整えることです。仕事の流れが見えれば、そこから業務効率化のアイデアや刷新すべき業務の内容も見えてきます。

また、キーパーソンを見極めることで社内調整もやりやすくなるでしょう。決定権を持つ経営陣の意向も、DX推進の上では非常に重要です。1ヶ所を変えるとその後工程の流れも変わってしまうため、DXでは「木を見て森を見ず」がもっとも危険と言えるでしょう。

DX人材には、会社全体の仕事の流れを理解する力が求められます。

テクノロジートレンド

今現在のテクノロジートレンドをいち早く押さえておくのも、DX人材に必要な知識です。

たとえば、「MaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)が発達したら、なくなる人間の仕事はどんなものがあるだろう?」「ノーコードが流行りだが、それによって何がどこまで変わる可能性があるのか?」「弊社のビジネスチャンスは?」など、1ヶ所の変革が自社の事業にどう関わるのか、テクノロジートレンドをおさえることで検討できるようになります。

全体の潮流を見極めることがDX人材の役割とお伝えしましたが、世間の流れに伴いビジネスチャンスや仕事の理想形も変わります。

ぜひ、最新の流行から未来を想像してみてください。

【スキル】
DX人材に必要な4つの業務スキル

【スキル】DX人材に必要な4つの業務スキル

DX人材になるのには、視点や知識の他に、スキルも必要です。
この章では知識とは別に、技術・テクニックとして会得するものを扱います。

Excel VBA

Excel VBAとは、集計ソフトExcelに搭載されているプログラミング言語のことです。

Excel VBAを活用することで、カンタンかつ手軽に業務の自動化が可能になります。たとえば単純作業に近い、下記のような定型業務をExcelVBAですべて自動処理できるようになるのです。

  • 経理や統計を集計して結果を転記
  • メールの自動送受信
  • Web上の情報を自動収集、リスト化

プログラミング言語といってもとてもシンプルなもの。

Microsoft officeを使う企業でもっとも着手しやすいDXとして、ExcelVBAはオススメです。

RPA

RPAとは、デスクワークの定型業務を自動化することの総称(ロボティック・プロセス・オートメーションの略)です。一例として、このようなものが挙げられます。

  • 請求書や発注書の宛名情報を、自動で転記
  • 法人クレジットカードの決済情報を経理ソフトに自動で書き込む
  • 競合他社のニュースや株価情報など、特定の情報収集を自動で行いニュースフィードにまとめる

人間が行うと苦痛になりやすい繰り返しの反復作業は、コンピュータのもっとも得意とする作業です。RPAはAIを使わないため、自動化のための仕組み作りとして比較的取り組みやすい特徴があります。

さまざまな形のRPAがあるので、積極的にぜひ学んでみてください。

無料RPAツールMicrosoft Power Automate Desktopを使ってみよう①~ メール送信を自動化してみた ~

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Power Automate Desktop は、Windows10ユーザーであれば誰でも使えるRPAツールです…

情報整理力(分析ツール・BIツール)

情報整理力とは、インプットした情報を他の人にもわかりやすいように整理し、共有するスキルのことです。

まわりを巻きこむ変革のために、必要不可欠なスキルとなります。情報整理をスムーズに進めるために、BIツール(ビジネスインテリジェンス・ツール)と呼ばれる分析ツールを活用して、分析業務やグラフ作成を効率化することができます。膨大な情報を扱うDX推進だからこそ、情報整理力はとても重要です。

自分や会社に合うツールを駆使して、DXのビジョンを共有しやすくしましょう。

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イノベーション力

イノベーションとは、社会全体にインパクトを与える考え方や変革のことを指します。

漠然と使っている人も多い言葉ですが、ここでは「イノベーション力=今ある景色を一変させる変化」とイメージしてください。DXは、現状維持とは対極のものです。

その目的は暮らしや仕事をよりよくすることですが、安定を好む人たちからの反対や無理解に遭遇することも、DX推進の現場では珍しくありません。

変化を恐れずチャレンジする力が、DXでは求められます。

おわりに・・・

最後に・・・
  • DX人材に必要な3大要素
  • マインドセット
  • 知識
  • スキル

について、それぞれ詳しく解説しました。DX人材になるために、才能や高学歴は必要ありません。
全体の流れやまわりの人のことを広い視点で考えれば、誰でもDX人材になることができるのです。

ぜひDX人材に必要な3大要素を意識して、今後のキャリアに活かしてください。

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