こんにちは! Shinobuです。
普段はグラフィックデザイナーや講師として、大阪を中心に活動をしています。
はじめに
Photoshopユーザーのみなさーん!
画像を選択する際は、その方法をしっかり使い分けていらっしゃいますか?
自分の好きな方法や、知っている方法だけで頑張って選択しようとしていませんか?
特にPhotoshopを使い始めたばかりだと、「どうしてこんなに選択方法があるの?同じやり方じゃダメなの?」と、疑問に思う方も多いでしょう。
今回はその疑問に、一つひとつお答えしていきます!
コツは画像の見極めにアリ!
ツールを使い分けるには、まず画像を見極める必要があります。
選択したい被写体が、人物なのか物なのか。輪郭は、ふわふわしているのか直線的なのか。など、判断材料は画像によりけり。
また、それぞれのツールには、ツールが得意な選択方法、というものがあります。
ですので、画像を選択する時は、「この画像は●●という特徴があるから、●●が得意なツールを使おう」という選び方になります。
選択を上達させるには、ツールの特徴を知ることと、画像の見極め力を養う必要があるのですね。ここでは、選択をして切り抜く!という作業を行っていきます。
クイック選択ツール
こちらの画像を選択して、トマトを切り抜いてみます。
では、画像を見極めてツールを選びましょう。
- 画像の見極め:被写体と背景の境目がはっきりしている。
- ツール:背景とのコントラスト差で選択をしてくれる、クイック選択ツールを使ってみる。
(1)ツールパネルから、「クイック選択ツール」をクリック。
(2)被写体である、トマトをクリックしましょう。
(3)ヘタの部分が選択できなかったので、ブラシサイズを小さくして、改めてヘタをクリックします。
(4)きれいに選択ができました!切り抜いて、背景色を付けました。
パスで選択
今度はこちらの画像です。
切り抜きたい被写体は、グラス部分です。
- 画像の見極め:被写体と背景の境目があいまい。被写体の形はハッキリしている。
- ツール:人工物などの輪郭がハッキリとした被写体は、パスを作成して選択範囲に変換する。
(1)ツールパネルから、「ペンツール」を選択します。
(2)ここで必ず、ツールモードが「パス」になっていることを確認しましょう。
(3)グラスの形をなぞっていきます。最終的にどのくらいの大きさ・解像度で使用するかによりますが、ある程度拡大表示してなぞりましょう。
(4)トレースをしていると、どのラインを拾ったらいいのか、分からなくなる場合があります。拡大縮小表示をこまめに行い、全体と詳細の形を確認しながらトレースします。これが、きれいにトレースできるコツです♪
(5)始点と終点を閉じた「クローズパス」ができあがったら、パスパネルを表示します。作成したパスは、「作業用パス」として表示されます。パネル下の、「パスを選択範囲として読み込む」をクリックします。
(6)選択範囲ができました!
(7)何度も同じ選択範囲を選択したい場合は、パスパネルのメニューから、「パスを保存」して、名前を付けておきましょう。「作業用パス」のままデータを閉じても、パスは保存されませんので注意。
選択とマスク
次は、こちらの女性の画像です。
それでは、画像を見極めてみましょう。
- 画像の見極め:フワフワした毛がある。
- ツール:ツール:毛など、細かい部分を調整してくれる「選択とマスク」を使う。
(1)まずは大ざっぱに選択範囲を設定します。ここでは「クイック選択ツール」を使いました。
(2)「選択とマスク」をクリックします。
すると、「選択とマスク」のモードに入るので、普段見えているツールパネルなどは一時的に非表示となります。
(3)属性パネルのサムネイルをクリックすると、選択されている部分とされていない部分を、どのように表示するかを選ぶことができます。被写体により、ご自身で見やすい表示方法を選択しましょう。
ここでは「黒地」にし、「不透明度」を「70%」にしました。これで、まだ拾い切れていない髪の毛が透けて見えますね。
(4)「境界線ブラシツール」を選択します。このツールは、ふわふわの物との境界線を、いい感じに選択してくれるツールなのです。
(5)髪の毛と背景の境目をドラッグしていきます。
(6)背景を拾ってしまっている部分は、「-」アイコンの「元のエッジに戻す」を選択し、なぞります。
ブラシが大きいので、「直径」を「60px」に調整しました。ここでも拡大縮小表示をこまめに行いながらなぞりましょう。
(7)「グローバル調整」では、各スライダーを調整することで、選択範囲を調整することができます。動かしてみて、具合を見てみましょう。
(8)「出力設定」の「出力先」を「選択範囲」にして「OK」ボタンをクリックします。
選択範囲ができました。
※選択範囲の点線は実際の範囲と違う場合があります。選択とマスクモードで選択できていればきちんと切り抜かれます。
切り抜いた後は、こんなデザインもできます。
被写体を選択
さいごに、CC2018で追加された新しい機能、「被写体を選択」について、一緒に見ていきましょう。ここまで様々な選択方法をご紹介してきましたが、まずはこの機能を使ってみるのも一手です。
- 画像の見極め:どれが被写体なのかが分かりやすい。今回は、本。
- ツール:「被写体を選択」で、一発選択!
やり方はとっても簡単。
(1)メニューの選択から「被写体を選択」をクリックします。それだけです。
※「クイック選択ツール」もしくは「自動選択ツール」を選択しておくと表示されます。
これで思った通りの選択ができればOKですが、イマイチだった場合は、他のやり方を試してみてくださいね。
最後に…
いかがでしたか?今回は、よく使われる選択方法をご紹介しました。
1つのツールで選択できる場合もあれば、いくつかのツールを組み合わせて選択範囲を作成する場合もあります。
レベルアップしていくには、選択範囲作成のポイント「画像の見極め」を意識して、たくさん画像処理を積み重ねていきましょう!
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