「データベース」というワード、皆さん一度は耳にしたことがありますよね。
ただ、仕事で携わらない限りは「これがデータベースだ!」とはしっかりと意識したことは無いのでは?と思います。この記事では、身近で使われているデータベースの実例とともに、DX(デジタルトランスフォーメーション)との関係やデータベースの特徴、Excelとの違いなどを一挙ご紹介します。
データベースとは?
実は、データベースは私たちの生活に密接に関連しています。
たとえば、Amazonや楽天などのECサイト(ネットショッピングサイト)。
膨大な量の商品データ(商品名・金額・色やサイズの種類・商品説明文などなど…)、
これらはすべてデータベースを使って登録・管理されています。
他にも私たちが商品を購入する場合、最初だけは名前や住所などの情報を入力しますが、
2回目以降は購入者情報を再度入力する必要はありませんよね。
それもデータベースに登録されているため、入力の手間が省けています。
飛行機や新幹線などのチケット購入システムも同じです。
ECサイトと同じく購入者の情報や出航便の時間・空席状況などのデータを管理するためにデータベースが使われています。他にも身近な例では、LINEの「友だちリスト」などもデータベースを使用しています。
このように、意識はしていなくてもデータベースは私たちのすぐ近くにあります。
企業内では、販売情報や顧客情報、社員管理などさまざまなデータベースを扱います。
「データベースと無関係の企業はない!」といっても過言ではありません。
日本国内の企業に対してDX(デジタルトランスフォーメーション)が求められている現在、
このデータベースの活用が非常に重要な鍵となります。
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「リレーショナルデータベース」とは何か?
先述のECサイトのデータベースにはどんな情報がまとまっているのでしょうか。
ちょっと想像してみましょう。
…
…
「ものすごーく大量の件数が入っている大きな1つの表」を思い浮かべませんでしたか?
それも間違いではありませんが、実際は次のようになっています。
- 「商品情報」(取り扱っている商品)
- 「購入者情報」(個人情報)
- 「売上」(何の商品をいつ、いくつ購入したか)
※実際はもうちょっと詳細に分けられますが、ここでは3つの表でご説明します
データベース内部では、これらの情報をそれぞれ「別の表」にして、互いに紐づけることで管理しています。
例:「〇〇さんが2月6日に購入した商品名と値段」の情報を取得したいと考えた場合
- 「商品情報」から購入した商品の値段
- 「購入者情報」から〇〇さんの名前
- 「売上」から購入した日時
このように、3つの表をあらかじめ連携し、関係を持たせた状態にしておいて目的の情報を取得しています。
このようなデータベースの仕組みを、「リレーショナルデータベース」(Relational Database・関係データベース)と呼びます。この「関係」とは表同士の関係性を意味しています。
「どうして分けるの?面倒じゃない?」
「最初から1つにまとめたほうがいい気がする…」
そう思われた方もいらっしゃるかもしれません。確かに、こういったデータベースを作成するためにはまずきちんとした設計や下準備が必要になり、Excelなどで表を作成する操作に比べて、時間や手間がかかります。
それでは、「売上、購入者情報、商品」のデータを1つの表にまとめて管理を行った場合はどうなるでしょうか?
まず、単純に列数がとても多くなるので、データの入力や更新が面倒になります。また、不必要なデータまで取得してしまうので、必要かどうかを分類する作業が発生し非常に面倒になります。
というわけで、あらかじめ分けておくほうが面倒を回避でき、管理や整理がしやすくなります。
売上だけ知りたい時や、購入者情報だけ知りたい時は1つの表だけを参照する、購入者の居住地域別や、性別ごとの売上を知りたい場合は、売上と購入者情報の2つの表を組み合わせた結果からデータを取り出すという「欲しい情報だけ取得する」柔軟な操作が可能です。
こういった理由から、データベースの多くは「リレーショナルデータベース」の仕組みが使われています。
ちなみに最近ではリレーショナルデータベースよりも高速であり、機能を限定した「NoSQL」と呼ばれるものもあります。(こちらは後日記事として掲載予定なので、ご期待ください!)
データベースからユーザーの行動や将来の予測を分析
上記で解説した通り、データベースはデータ管理するためのものですが、それだけではありません。
蓄積した大量のデータをもとに、データを分析し、AI(人工知能)と組み合わせて顧客の行動パターンや、将来の予測を行うなどの活用が可能です。
たとえばある企業が、これまでに購入した顧客データを全てまとめたとします。
- 購入者の性別
- 購入者の居住地域
- 購入金額
- 購入時期
こういったデータをAIやマーケティング分析のアプリケーションに登録することで、さまざまな角度からのデータ分析が行われ、ユーザーのニーズに沿った販売方法やアプローチ方法の構築、新商品の開発など業務に活かすことが可能です。
このように、データはただの情報ではありません。<br class=”pc”/>分析し、管理運用することで「情報資産」としての価値を持ちます。
特にDX業務は様々なアプリケーションの連携となりますので、その基盤となるデータを管理するデータベースの知識は必須となります。
Excelでデータを管理することも可能だが…
これまでデータベースを使うメリットを解説しました。
Excelにはデータに対して並べ替えや抽出を行うデータベース機能が付いており、普段からその機能を使っている方も多くいらっしゃると思います。
Excelでデータベースの管理をすることは何の問題もありません。ただ、その専門のソフトではないため、データが蓄積されて「大量」になった場合に、以下のようなデメリットが考えられます。
1.大量のデータを扱うとExcelでは動作が遅くなる。
2.Windows上で管理するので、コンピュータウイルスに感染する可能性がある。
3.Excelではリアルタイムに変化するデータの登録や更新などに対応できない。
(リアルタイムで変化するデータの登録などの機能を持っていない)
もちろん、ExcelにはExcelの良い所があります。データベースソフト単体ではグラフや分析等の機能は持っておりませんので、少ないデータであればExcelを利用したほうが効率的です。操作方法に関しても非常に多くの情報がネット上や書籍にあるので、習得しやすいというメリットもあります。
大量のデータを用いた業務や、他のアプリケーションとの連携を行う場合には「データベース」専門のシステムの利用を検討すると良いでしょう。
これからデータベースを学ぶなら
データベースを効率的に使用される場合は、データベースの考え方ももちろんですが、どのようにデータを登録、更新、削除を行うか?といった運用の考え方や、データの持たせ方といった設計などシステム開発の知識も必要となります。
Winスクールでは、これらの学習が行えるカリキュラムをご用意しております。
先述したリレーショナルデータベースを操作する管理するシステム「リレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)」を学べる他、多種類のRDBMSを提供しているクラウドコンピューティングサービス(AWS)、Microsoft OfficeのデータベースソフトウェアであるAccess、ロボットによる業務自動化の取り組みであるRPAについても講座を提供しております。
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