
「将来性のあるIT業界へ転職したい!Webプログラマーとして活躍できるようになれればと思うけど、求人を見るとなんかいろいろあるなぁ……」
実は、プログラミングを駆使してシステムやサービスを組み上げるプログラマーには、さまざまな種類があるって知っていましたか?今回は、IT業界への転職をめざす方が知っておくと、ライバルに差をつけられる「IT業界の種類」について解説します。
回答してくれたのは…
Winスクール現役エンジニア講師・三園先生

profile:プログラマーからパソコンスクールの講師へ。現在は企業研修の講師やオリジナルテキスト制作を担当。Twitterのゆるうーいんはフォロワー2000人越え!
今さら聞けない「プログラマーとエンジニアの違い」「プログラマーのキャリアアップ」など、IT業界に飛び込む前に知っておきたい基礎知識を、現役エンジニア講師・三園先生に伺いました!
本記事は、2022年7月に開催されたWinスクールオープンセミナーの内容をもとに、わかりやすくまとめたものです。
目次
同じIT業界でも違う?
知ってると役立つ「インフラ系」「Web系」の違いとは

IT系のお仕事というのは、大きく2種類に分けられます。
- インフラ開発
- ソフトウェア開発
インフラ開発とは、社会の基盤となる、私たちの生活に密着したサービス(鉄道、航空、空港、電力、ガス)に関わるシステム開発の仕事です。それらのシステムを構築、運用、設計など行うエンジニアを総称して「インフラエンジニア」といいます。
インフラエンジニアの種類には、Webサーバーやメールサーバーの構築・運用・保守を行う「サーバーエンジニア」、ルーターやスイッチングハブ、LANケーブルや設定、ネットワークの構築・運用・保守を行う「ネットワークエンジニア」等が存在します。
インフラ系ではないIT分野「ソフトウェア開発」は、さらにこの3つに分類できます。
- 業務系
- 組み込み系
- Web系
今回はさまざまな種類があるIT業界の中でも、ソフトウェア開発の1つ「Web系」にフォーカスして詳しく解説しますね!
Web系(ソフトウェア開発の一種)
Web系とは、インターネットを使ったシステム全般のことです。
例えばECサイト(ショッピングサイトのこと。Amazonや楽天市場など)や、新幹線や高速バスのチケット予約をする予約システム。またSNSや動画配信もWeb系に含まれます。
Twitter、Instagram、YouTubeなど、Webブラウザ上で動くSNSのWebアプリケーションの制作を行うなど、インターネット上で動くシステムのことを総称してWeb系と呼びます。PHPやJavaなどのプログラミング言語がよく利用されている業界です。
Web系はプログラマーとデザイナーが多く活躍している業界で、プログラムとデザインどちらもできる方も多いのが特徴になります。
エンジニアとプログラマーって、そもそもどう違うの?

さて、プログラマーとあわせてよく聞く職業が「システムエンジニア」。
そもそもの話、エンジニアとプログラマーってどう違うんでしょう?
今さら聞けない!プログラマーとシステムエンジニアの違いを三園先生に詳しく伺いました。
システムエンジニア(SE)

システムエンジニアとは、実際に「こんなシステムを作りたい!だから、こういうプログラムの動きじゃないといけないよね」という内容を記した、プログラマーさんに読んでもらう仕様書を作るお仕事です。
仕様書の作成は「設計」と呼ばれています。Webプログラマーさんに向けて設計書を作るのが、システムエンジニアの重要なお仕事です。
プログラマー(PG)

Webプログラマーの仕事とは、デザイナーさんが作成したHTMLやCSSをベースに、プログラムの処理が必要な部分にプログラミングを施す職業です。
他にも、
- 作ったプログラムが正しく動いているかチェックする人(デバッガー)
- 開発環境(プログラムを書く環境)を実際にインストールするなどして、開発環境を構築する人
- 動作のために必要なプログラミングコードを書き込む人(コーダー)
これらを総称して「Webプログラマー」と呼んでいることが多いです。
エンジニア・プログラマーのキャリアアップってどんなもの?

プログラマーとして技術を磨いて、システムエンジニアになって設計書を書いて…その後、具体的なキャリアアップにはどんなものがあるのでしょう?
プログラマー・エンジニアのキャリアアップやキャリアチェンジについて、三園先生に伺いました!
「クライアントと適切なヒアリング・交渉をする」ディレクター

プロジェクトチームの中でもっとも長時間携わっている人のことを、ディレクターと呼びます。ディレクターレベルになると、スケジュールの管理やお客様とのやり取りが主な業務です。
プログラムと設計だけではなく、幅広い業務を担当します。プログラムを直接書くお仕事はあまりやりません。
設計書を書くシステムエンジニアが経験を積むと「上級SE」というものになります。お客様に実際打ち合わせに行ったり、担当者の方と「実際にこういう機能が欲しいよね」というお話をするのも、システムエンジニアのお仕事です。
一番やってみて面白かったのはディレクターです。
プログラム書いてるときってパソコンの前に向かってますけど、お客様とのやり取りをしたりとか、本当にいろんなことやりました。
すごく大変だけど、めちゃくちゃ面白い経験ができた。自分としてはディレクターが一番楽しかったですね。たくさんの方と関わって仕事ができる喜びを味わえます。
別種のエンジニアへ、キャリアチェンジも!

その他、まったく別の種類のエンジニア・プログラマーにキャリアチェンジするのもおすすめです。
Web系エンジニアからインフラ系プログラマーを目指すなど、1つを「極めた」後で別の領域で活躍する方もたくさんいらっしゃいます。
プログラミング言語は用途や使用OSによって、違ったものが指定されます。相性がいいプロダクトやプログラミング言語、職場環境に出会うことで、活躍の幅が広がるかもしれません。
ひとくちに「IT業界」といっても、とても広くて深い世界です。ぜひさまざまなポジションに視野を広げてみてください。
まとめ

意外と知らない「IT業界の種類」について、現役エンジニア講師の三園先生に解説していただきました。
ちなみに、Winスクールでは「1つの領域を極めたあと、新しいチャレンジをしたい」方におすすめの講座も、数多くご用意しています。プログラミング初心者からキャリアチェンジ希望者まで、お気軽にご相談ください!
まずは1種類のプログラミング言語をマスターすれば、他の言語も7〜8割は理解できるといわれるプログラマー・エンジニアの世界。未経験の方もぜひプログラミングを試しに学んで、人生の可能性を広げてみませんか?
三園先生、ありがとうございました!