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小売業の人手不足がついに解消!
RPAソリューションとは?

小売業の人手不足がついに解消!RPAソリューションとは?

スーパーやコンビニ、ホームセンターなどの小売業は、パーソル総合研究所が中央大学との研究で発表した「労働市場の未来推計2030」によると、2030年に卸売業と合わせて約60万人の人手不足に陥るという調査結果が出ています。

参考資料:労働市場の未来推計2030,p10

各企業はこの深刻な人手不足をどのように解消すれば良いのでしょうか。この記事では小売業の人手不足に有効な解決策と言われているRPAソリューションについて詳しく解説します。

RPAとは?

RPAとは?

RPA(Robotic Process Automation)とは、ソフトウェアロボットを使用して、ビジネスのプロセスを自動化する技術のことです。具体的にいうと、たとえばデータ入力や帳票作成などの定例業務を自動化し、人間が行っていた作業をソフトウェアロボットに任せることで、業務効率化や生産性の向上が実現できます。

RPAの可能性

ロボットと聞くと、ヒト型の機械が行うモノの運搬や組み立てを想像するかもしれません。しかし、ソフトウェアロボットはそういう物理的に存在するものとは異なり、人間が行った操作を記憶する技術によって自動化プログラムを作れるのが特徴です。

パソコンを例に挙げると、マウスやキーボードの操作など、人間が行うような作業に対し、プログラミングスキルを必要とする従来のツールよりも簡単かつ迅速に自動化を進めることが可能です。

業務プロセスがRPAによって自動化されると、作業時間の短縮はもとより、人的ミス労働コストの削減など、さまざまな効果が期待できます。そのため、多くの企業がすでに導入もしくは導入を検討している画期的な技術なのです。

RPAとAIはどう違う?

RPAの話をすると、AIと何が違うの?と思われる方が多いのではないでしょうか。しかし、RPAとAIはその機能や使用目的、期待される効果からも性質は異なります。

AIは自らの学習機能を持ち合わせているソフトウェアで、大量のデータを組み合わせ、そのデータから紐づけして分析するものです。そのため、機械に人間と同じような知能を持たせている状態と言えます。

一方、RPAは人間が指示することに沿って作業を行うものなので、帳票からの転記やファイルの統合によるデータ集計など、定期的に行う作業や繰り返し行う作業を自動化するのに向いています。

ただ近年は、AIを搭載して自律的に作業を判断できる精度の高いRPAも存在します。そのため、小売業のように手作業の多い業界にとって、RPAは救世主と言っても過言ではないでしょう。

人手不足の悪循環が蔓延る小売業の現実

人手不足の悪循環が蔓延る小売業の現実

RPAが小売業の課題解決に貢献するといっても、そもそも小売業はどのような課題を抱えているのでしょうか。ここでは深刻な人手不足が引き起こす問題をあぶり出します。

長時間労働によるコスト増

小売業は給与水準の低さや労働環境などの要因から他の産業よりも人手不足が深刻です。にも関わらず、営業時間が長いため、長時間労働に対するコストが増えています。深夜まで営業しているスーパーや24時間営業のコンビニはその典型と言えるでしょう。

労働力不足によるサービス低下

小売業ではレジ打ちや商品のパッキング、卸売業者とのやりとりを店長や当日の勤務者がワンオペで行うことが珍しくありません。そのため、サービスが追いつかず、顧客の要望に応えられない状況がしばしば発生します。

設備不足による生産性の低下

人手不足を補うためにもセルフレジやデータの一括管理など、企業は設備投資が必要です。しかし、必要なツールの導入が遅れている企業は多く、生産性が低下している現状があります。

小売業が直面する課題

ここまでお伝えした問題に加えて、小売業では注文処理・在庫管理・顧客データの管理や分析・支払処理などの定例業務がありますが、これらは従業員の手作業を必要とする場面が多く時間と労力がかかります。

また、手作業に依存することやそのワークフローが複雑なことによるヒューマンエラーも少なくありません。とりわけヒューマンエラーは発注ミスによる在庫不足や顧客情報の漏洩など、経営に重大な影響を与える場合があります。

このように、手作業に関わるコストや損失を削減することは、人手不足の小売業にとって喫緊の課題なのです。

RPAソリューションに期待できる3つの効果

RPAソリューションに期待できる3つの効果

実際にPRAを導入した場合、主に定例業務の自動化や複雑なワークフローの簡素化、人的ミスの削減といった3つの効果が期待できます。

定例業務の自動化

小売業における代表的な定例業務は在庫管理・売上データ集計や分析・請求書の処理などがあります。

  • 在庫管理の自動化
    在庫管理は商品の入荷や出荷、棚卸し作業なども含まれるので、手作業で行う企業が多いでしょう。しかしRPAは、たとえば入荷や出荷の情報を集計し、そのデータをデータベースに登録する作業をボタン一つで自動的に処理できます。そのため、作業時間を大幅に削減することが可能です。
  • 売上データ集計および分析の自動化
    日々の売上データ集計とその分析は従来、ExcelなどのPCツールを活用している企業が多いと思いますが、それでも従業員の手作業には変わりありません。そのため、PRAを導入してPOS(Point of Sale)データを自動的に取り込み、集計や分析の自動化がおすすめです。
  • 請求書処理の自動化
    請求書処理も時間のかかる定例業務の一つですが、RPAを導入することで請求書の受領や処理を自動的に行い、請求書の入力作業を省力化できます。

ワークフローの簡素化

定例業務はもちろん、それ以外の業務で複雑なワークフローは、手作業ではどうしても時間と労力がかかります。

  • ネットショップの受注処理
    ネットショップの受注処理は、たとえば注文確定後に商品を倉庫から出荷し、配送業者に引き渡すまでの一連の流れを考えるとワークフローが複雑です。そのため、RPAの導入によって注文確定後から配送までのプロセスを簡素化できれば、従業員の負担は軽減されます。
  • 商品の返品処理
    商品の返品処理も返送対応・検品・在庫復帰といった流れで行うので、複雑なワークフローと言えます。もし、この作業を既存の従業員の残業や専門要員を雇用しているとしたら、RPAによる自動化で人件費を削減できます。
  • 複数のECサイトでの受注処理の自動化
    企業の規模が大きく複数のECサイトを運営している場合、その受注処理を手動で行うと、注文内容や在庫数の確認・発送処理などが重複してしまう恐れがあります。こうしたケースはRPAによる自動化が全体的なワークフローの簡素化につながります。

人的ミスの削減

RPAを導入すると、従業員は担当業務のうち時間のかかる単純作業を自動化し、他の重要な作業に集中できるようになります。また、ロボットが対応することにより、ヒューマンエラーの発生率は低くなり、人的ミスが発端となる顧客とのトラブルも少なくなるでしょう。

このように、RPAはこれまで手作業で行っていたさまざまな業務の自動化・簡素化・人的ミスの削減が可能です。そしてその結果、従業員の負担が減り、企業全体のサービスが向上するので、先ほどお伝えした人手不足による課題が解決に向かって大きく前進することは間違いありません。

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RPA導入事例から学ぶDX

RPAは近年、有名企業が続々と導入し始め成果を挙げています。ここでは小売業界の3つの企業事例をご紹介します。

コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社

赤の背景に横文字で「Coca-Cola」と書かれた看板やロゴで有名なコカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社は、毎月約15万通の請求書発行を電子化することで人が関わる作業を自動化しました。当社は人件費を除いた経費(印刷代・封筒代・郵送費など)が月間1,000万円以上かかっていたそうです。それが大量印刷と封入作業が不要になったことで、従業員の手作業による負担はもちろん、将来的には億単位のコスト削減が見込めるようになりました。

情報引用元:https://www.ccbji.co.jp/
https://www.infomart.co.jp/case/0091.asp

株式会社光洋

株式会社光洋は大阪府に拠点を置くスーパーマーケットの運営企業で、RPAの導入により月間420時間もの削減に成功しました。最初は、畜産品の発注予測を計算する業務を自動化したそうです。

この業務は過去の実績や発注履歴・天気予報の情報をダウンロードしてExcelに取り込み、計算させるそうです。発注業務の店舗負担を軽減するために本部が対応していますが、以前は40店舗分を3人で対応していたため、かなりの負担となっていたとのこと。

その一部をロボットによる自動化で、作業時間を大幅に削減。また、人とロボットの作業を分けるなど、RPAを効率よく取り入れているのも特徴です。

情報引用元:https://fce-pat.co.jp/case/2041/

株式会社カインズ

大手ホームセンター「カインズホーム」を展開する株式会社カインズは、企業改革の一環として比較的早い時期からRPAに着目していました。事実2019年時点ですでに、人事部をはじめとしたさまざまな部署で合計35もの業務をロボット化。

たとえば、販売価格を変更するときのデータ登録作業をロボット化したことで、価格変更の準備期間と作業時間の両方の短縮に成功しました。お客様と接する現場(店舗)だけでなく、店舗運営を行う上で関わる各部署の作業においても、人間が手作業で行っていたことをロボット化するメリットは大きいと言えます。

参考文献:https://kn.itmedia.co.jp/kn/articles/1909/09/news129.html
https://it.impress.co.jp/articles/-/23826
https://rpa-technologies.com/case/case022/

まとめ〜企業のDX化は待ったなし!

このように、RPAを活用した小売業の業務プロセス自動化・簡素化は多くの企業で導入されており、その効果は顕著に現れています。世界的にDX化が叫ばれる中、業務効率化による企業の収益改善は至上命題です。今後ますます深刻になる人手不足に備えるためにもRPAの導入を検討してみましょう。

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