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マニュアル作成入門

新入社員が育つ!活用してもらえる!スキマ時間にはじめるマニュアル作成入門

「マニュアル作成、やらなきゃダメ?」
「作っても読んでもらえないし……マニュアルなんて意味あるの?」

実は、マニュアル作成をしておくことでメリットがたくさん!業務効率化や優先事項の整理、チームメンバーの「ふつう」の水準が上がるなど、マニュアル作成はやっておいて損はありません。

本記事では新人にも読んでもらえるマニュアルの秘密を、教えます。チームの業務効率を格段にUPできる、マニュアルの具体的な作成方法をご紹介しましょう。

マニュアル作成をする3つのメリット

マニュアル作成をする3つのメリット

マニュアル作成をする3つのメリットを解説します。

1.仕事のゴールを共有できる

1つ目のメリットは、あいまいになりがちな「仕事のゴール」を全員で共有できることです。特に新入社員・中途入社の人は、その会社の仕事を目にするのははじめて。

なぜこの仕事をするのか?どういう状況になったら仕事が成功なのか?など、仕事を通して成し遂げたい状況を共有することで、必要な知識が身につきやすくなります。

たとえば、

「営業部の仕事は、当社の商材の機能を必要とするお客様に届け、商材を通して課題を解決することで売上を上げることです。そのためには、お客様に初対面から信頼していただくことが必要です。営業部員は身だしなみやメール・電話ご対応、商談接客においてお客様のお悩み・お困りごとを相談しやすいパートナーとして寄り添うことを通して、人や社会を豊かにします。そのうえで会社に売上を計上することを目指します。」

といったように、マニュアルを通して共有したい仕事のゴールを明確にしておくとよいでしょう。ただし、売上や目標数値などはその都度変更が発生しやすいため、マニュアルとは別に共有することをおすすめします。

2.ノウハウを共有できる

2つ目が、デキる社員の着眼点やノウハウを共有できること。成果を上げる優秀な社員が他と一体何が違うのか?

実は、「ふつう」の水準が天と地ほども違うのです!

お客様へご対応の際には相手に合わせてジャケット着用かノーネクタイか服装を調整して、客層ごとに資料も変える。ふつうですよね?

ぜんぜん知りませんでした・・・!!

プレイヤーとして優秀な社員の着眼点を文章にして残すことで、目的意識や対応スキル、経験値などさまざまな範囲のノウハウを他の仕事仲間に伝えることができます。全員の「ふつう」の水準を高めることで、その人が辞めたら仕事が回らなくなるといった事態も避けることが可能です。

閑散期に、成績トップ社員や管理職は「私家版マニュアル」の作成がおすすめです!

3.タスクの優先順位がつけやすくなる

3つ目のメリットは、優先順位や劣後順位をつけやすくなること。

ふだんなんとなくこなしている、仕事の全体の流れや業務内容を一度文章に起こすことで、「なぜこのタスクを毎回やっているのか」「この業務は一連の流れでも優先順位が高い」など、気づきが生まれます。

仕事全体の見直しを通して、不要なタスクを断捨離して、生産性の高い重要な業務に専念しやすい環境づくりが可能になります。

手順書とマニュアルの違いとは?

マニュアルと似たものに、手順書があります。どのような違いがあるのでしょうか?

手順書とは、作業の完遂を目的にして作るものです。作業の実施方法が詳細に書かれてあり、模範的な品質についても基準を明記します。

一方マニュアルは業務全体の目的や実施背景、順番や流れについて文章化したものです。作業にフォーカスしたものが手順書、仕事全体の見取り図を記したものがマニュアル、と覚えておくといいでしょう。

新入社員向けマニュアル作成の注意点

新入社員向けマニュアル作成の注意点

せっかくマニュアル作ったのに、ぜんぜん読んでもらえない!

そんな方におすすめ!読まれるマニュアル作成のために必要な3つのポイントを伝授します。

POINT①:略語や社内用語集は必須

「FB」と書いても「フェイスブック」「フィードバック」「ラグビーにおけるフルバック・ポジション」など、その略語を通して連想する内容は人によってさまざまです。リスト化しておくと、全員に共通認識が生まれ、社会人1年生の新入社員も仕事になじみやすくなります。 また社内用語は、新入社員はもちろん、中途入社の転職組もわからなくて当然のものです。社内用語集をリスト化しておくことで、より早く仕事の即戦力として活躍してもらえるようになるかもしれません。

POINT②:細かいマニュアルは読んでもらえない

長くて緻密な分厚いマニュアルを見て「とっつきづらい」と感じたことはありませんか?残念なことに、書いた内容をすべて丁寧に読んでもらえるとは限りません。人間の脳は一度に覚えられる内容は4項目まで、という研究結果が出ています。

どうしても覚えてほしい重要なポイントを3つに絞る、マニュアルを一気に書いた後は必要不可欠な部分以外を削る、などの工夫をすると読んでもらいやすくなりますよ。

参考:https://kagi-sippo.hatenablog.jp/entry/2017/09/25/180244

POINT③:すぐできるようにはならない

最後に注意点は「マニュアル化してしっかり教えても、すぐできるようにはならない」ということです。

書いてある内容を理解することと、実際に自分でできるようになることは、脳にとっては別のものです。また、人によって脳の理解特性が異なるため、スムーズに実行できるようになるまで必要な時間も個人差があります。

初心者にもわかるようなことば選びで書くことを心がけると、読んでもらいやすいです。一度書いたマニュアルも何度も見直して、読みやすい・わかりやすい内容にブラッシュアップしていきましょう。

教えてから身につくまでに3ヶ月かかると思って、見守る努力も必要です。なにか困ったときにすぐ確認できるよう、マニュアルはWordやExcelなどに作成してオンライン上で全員に共有しておくとよいでしょう。

今日からスキマ時間にできる!
マニュアル作成の具体的な方法

今日からスキマ時間にできる!マニュアル作成の具体的な方法

今日からスキマ時間にできる!マニュアル作りの手順をご紹介します。

  1. 業務の目的・ゴールのビジョン
  2. 今現在実行しているタスクを、順番通りにすべて洗い出す
  3. 優先順位と難易度を割り振る
  4. 最低限、必ず達成するタスクの設定
  5. いざという時の行動基準

詳しく説明しましょう。

1.業務の目的・ゴールのビジョン

まず、部署・チームで行う業務全体の目的や、仕事を通して達成したいゴールのビジョンを設定します。

この際、なるべく具体的に言葉にしましょう。漠然とした言葉を避けることで、読む人が仕事内容をイメージしやすくなるメリットがあります。

NG例)サービス提供を通して、お客様に喜んでいただくこと

OK例)品質基準を満たした製品の納品を通して、お客様の製造業務効率化を実現すること

この目的・ゴールは、マニュアル作成の最後にもう一度見直すといいかもしれません。仕事全体を見直しているうちに、最初に設定した目的・ゴールと違和感が出てくることが珍しくないためです。

2.今現在実行している業務タスクを、順番通りにすべて洗い出す

現在、その部署(もしくは個人)で実行している業務タスクをすべて書き出してみましょう。

ふだんの仕事で一連の流れとしてやっている内容を、順を追ってピックアップするのがオススメです。メール返信や電話応対、コピー用紙の継ぎ足しなどの細かい雑務まで、いったん書き出します。

流れの順番に沿ってタスクを書き出した後、次の作業に移ります。

3.優先順位と難易度を割り振る

業務の優先順位と難易度を、それぞれのタスクに割り振ります。人に何をどう任せるかの基準を作ることで、マネジメント(管理職)側もやりやすくなるメリットがあります。

新入社員や中途入社の方は、必要スキルや難易度に応じてできるところから対応してもらうようにするといいでしょう。逆に優先順位が高いタスクからはじめて、重点的に必要なスキルを身につけてもらう方法もあります。

優先順位と難易度は、最初に設定した仕事の目的・ゴールを基準にだいたいの目安を出します。また、作成者自身のこれまでの経験から判断して設定してもいいでしょう。

4.最低限、必ず達成するタスクの設定

どれだけ忙しくても、これだけは絶対に期日通りに行う!という重要度が高いタスクは、別途設定しておくと、対応の緊急性がわかりやすく便利です。

請求書の確認などお金に関すること、クレームへの一次対応といった緊急性が問われる内容、納期に間に合うか確認する中途報告などがこれに該当するでしょう。

重要な対応に際して、必ず報告・相談をする人は誰か?といった担当先も明記しておくと便利です。

5.いざという時の行動基準

最後に、もし可能な場合には「いざというときの行動基準」も一言でまとめて設定してみてはいかがでしょうか?

たとえばAmazonでは、迷ったら「顧客体験(カスタマー・エクスペリエンス)」に基づいて判断・決定という行動基準があります。シンプルな行動基準を設定しておくことで、迅速な意思決定やブレないマネジメントが可能になるのです。

「安全重視」「スケジュール第一」など、仕事によってさまざまな考え方があります。ぜひ一度、部署の行動基準について考える時間をとってみてはいかがでしょうか。

まとめ

Word・Excelの基礎をもう一度学び直すだけで業務効率化のチャンス

読まれる・活用されるマニュアル作成の秘訣について、詳しく解説しました。

意外とふだんの仕事の目的や、目指している水準についてことばにしてみる機会は少ないのではないでしょうか?

マニュアル作成を通して、今の自分たちの仕事を見つめ直すきっかけにもなります。「なにも知らない人に説明するつもりで」文章に起こすことで、客観的に仕事の状況を確認することも可能です。

新たな発見やマネジメントの効率化も期待できる、マニュアル作成はとてもオススメです!

まずは作成してみた後、3ヶ月〜半年の期間をおいて見直してみましょう。マニュアルはWord・Excelを活用して、クラウドに保存しオンラインで全員がすぐに確認できるようにしておくと便利です!

加筆修正もしやすいWord・Excelを活用したマニュアル作りは、作る側・読む側両方の負担を減らすことができます。ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか?

マニュアル作成をもっと速く終わらせる!
Word・Excelの基礎をもう一度学び直すだけで業務効率化のチャンス

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