ビジネスの現場ではさまざまなシーンで「プレゼンテーション」をおこなう機会があります。「自分はあまり人前で話すのが得意ではないから、プレゼンは苦手・・・」という方も多いのではないでしょうか?もちろん、良いプレゼンをするには「話し方」も重要なキーワードですが、普段の生活でも、耳から入る言葉以上に目で見た情報はとても印象に残ります。今回はそんなビジュアルを意識した「プレゼン資料の作成テクニック」を全3回のシリーズでご紹介します。
効果的な数字の見せ方とは?
プレゼンでは、シンプルに数字を見せる機会が多くあります。たとえば、提案するサービスに対する実績やコストなどは数値を示す方が説得力が増すでしょう。そのときに、他のテキストと同じように数字を見せると印象が薄くなってしまいます。そこで、数字だけ大きくします。すると、自然と数字に目がいくので数字の印象が際立ちます。他にも、桁数が多い数値はカンマできちんと区切ったり、半角で書いたりするなど、基本的な部分は押さえておきましょう。
POINT:数字を効果的に見せるためには
- 数字だけ大きく見せる
- カンマできちんと区切る
- 半角で書く
トークに自信がある場合は、まず数字だけをスライドで見せて、参加者に問いかける手法もおすすめです。
たとえば、「我々のサービスの成果を示す、重要な3つの数値があります。なんの数値でしょうか?わかりますか?」と、数字だけを表示したスライドを見せて問いかけます。そうすることで、聞いていただけの参加者の興味を引き付けます。そして、トークに合わせて、アイコンを表示したり数字の種明かしをしたりします。このように、スライドはシンプルに作り、トークで説明をすることで興味を引くテクニックもあります。
デザインの基本となる配色のルール
見やすく印象に残る配色として、「ベースカラー」「メインカラー」「アクセントカラー」の3色で配色するという基本ルールがあります。そしてこの3色に対しては割合も決まっています。ベースカラーは全体の約70%、メインカラーは約25%、アクセントカラーは約5%の割合で配色すると、程よいデザインになります。
具体的には、背景となる白をベースカラーとし、基本的に色付けをする部分にメインカラーを、特に強調したい部分にはアクセントカラーを使用します。これらが配色の基本となるので、覚えておくとよいでしょう。
POINT:配色の基本メソッド
- ベースカラー:全体の約70%に使用。プレゼンのスライドでは背景色の白が基本。
- メインカラー:黒・グレー以外の色付けする部分に使用。全体の25%程度。
- アクセントカラー:特に強調したい部分で使用。全体の5%程度に抑えて意図を明確に。
色については、強い色である原色(純色)を避けることもポイントになります。背景の白に対して、原色は強すぎて目が疲れてしまいます。長時間見ていても疲れない、読みやすいスライドにするには、色のトーンは少し落としましょう。
長い文章を読ませるテクニック
前回の記事で、プレゼンのスライドでやむを得ず長文を使用する場合は、フォントは明朝体にすると可読性が高くなることを説明しました。ここでは、さらに文字の色にも工夫してみましょう。
背景が白いと黒の文字はコントラストが強く、目が疲れて読みづらくなってしまいます。そこで、文字の色はグレーに設定します。デザインに配慮したWEBサイトでは、文字はグレーにしてユーザーが読みやすいように工夫されていることが多いです。