
「職務経歴書ってどう書けばいいの?」
「IT業界への転職を目指しているけれど、書類選考で毎回、落とされてしまう……」
IT業界のエンジニア・プログラマー・デザイナーなど専門職をめざす方の転職で、実は重要なのが、職務経歴書の書き方だということをご存知でしたか?
今回は、未経験転職でも採用されやすくなる、職務経歴書の書き方を解説します。
実は職務経歴書は、履歴書とは書く目的が違います。
様式が自由なぶん、少し書き方を工夫するだけで、書類選考を通過する確率がグンとUPするのです。
採用担当者の心をつかむ職務経歴書の書き方を多数アドバイスしてきたWinスクールが、職務要約から自己PRの書き方まで、具体例を添えて解説します。
職務経歴書を書く目的と4つのポイント

そもそも、職務経歴書とは何のために書くのでしょう?
職務経歴書は「これまでどのような姿勢であなたが仕事に取り組み、どんな実績をあげてきたか」を採用担当者が確認するためのものです。
職務経歴書が書類選考を通過するために必要な、4つのポイントを解説しましょう。
1.職務要約と職務内容=これまでの仕事を通して身につけたスキル
職務要約とは、職務経歴書の冒頭に3〜4行でまとめる「職務経歴書の概要」というべき箇所です。
採用担当者にこの人なら弊社で活躍してくれそう」と感じてもらえるようなポイントを端的にまとめて伝えるのが、職務要約の目的です。
職務要約を書くための5ステップをご紹介します。
こちらの質問に答える形で職務要約を書くと、内容がよくまとまるのでおすすめです。
- 最終学歴後、どこに入社しましたか?
- 身につけたこと、心がけたことは何ですか?
- 途中の転機や活かせるエピソードがあれば教えてください
- 直近の会社について教えてください
- 応募先に活かせる能力やスキルは何ですか?
参考:「それでも書類選考で落とされない履歴書職務経歴書の書き方」 中園 久美子・著 日本実業出版社
一方、職務内容は、具体的な業務内容や実績、身につけたスキルなどを書き記すものです。
職務内容を書くときには、箇条書きを活用するのがオススメ。自分が担当した業務内容や使ったスキルを見やすく、わかりやすくリスト化して記載しましょう。
書き方具体例
【職務要約】
○○大学を卒業後、地元広島の観光PR事業を営む株式会社△△に新卒入社。配属された広報部で3年にわたり、地元企業や観光事業者の宣伝・PRに従事してきました。どのような広告がエンドユーザーに届きやすいのかを追求し、2021年に社内MVP賞を受賞。今回、さらなるキャリアアップを志し、LP制作担当のWebデザイナーとして応募しました。
【職務内容】
- BtoCの電話でのカスタマーサポート 年間受電対応件数500本
- BtoCのメールでのカスタマーサポート 部内月間MVP3回受賞
- 納品後のフォロー
- 顧客リスト作成
- PowerPoint、Excelを利用した顧客対応マニュアル作成
2.自己PR=あなたを採用する理由
職務経歴書に書くポイントで職務要約に次いで重要なのが、自己PRです。
自己PRを書くのに苦手意識を持つ方も多いと思います。
それもそのはず、自己PRを書くときのコツは「謙虚になりすぎないこと」です。尻込みすることなく、自分の特性や長所をきちんと言葉にしましょう。
なぜなら職務要約や職務内容だけでは、あなたがどのような姿勢で仕事に取り組む人なのかがわかりません。
自分の性格や特性を応募先で活かせることをアピールするためにも、自己PRで自分を売り込んでみましょう。
書き方具体例
「失敗から学ぶこと」を仕事のモットーに掲げて、どんなトラブルからでも学びや教訓を得るようにしてきました。担当するシステムでバグやエラーが起こってもあわてず、まずは状況を把握・整理することを心がけています。
完璧主義の傾向がありますが、どんなときでも自分に厳しく、人にやさしいコミュニケーションを実施するようにして業務をスムーズに進められるところが長所です。
→自分にとってのあたりまえは、他の人にはマネできないことかもしれません。
自己PRではぜひ「自画自賛」してみませんか?
3.職務経歴書で見られるのはどんな部分?
職務経歴書は、応募先の企業の採用担当者に「自社が募集している職種で、この人が活躍してくれそうかどうか」をイメージしてもらいやすくするための書類です。
採用担当者は主に下記3つのポイントをチェックしながら、自社にマッチする人材かどうかを判断します。
- スキル、経験
- 実績
- 転職経験、回数
たとえ未経験転職でも、めざす仕事で活かせる経験を積んでいることをアピールすれば、書類選考を通過することができます。表彰などの実績があれば、記載しておくのもオススメです。
書き方具体例
地域でNo.1の不動産企業○○商事株式会社にて、事務職として2年間、正社員勤務。
電話応対を年間600本以上こなし、お客様のニーズを5W1Hに沿って丁寧にヒアリングすることで関連部署のスムーズな連携を可能にしました。 独自のヒアリングノウハウをPowerPointでマニュアル化したものは、現在も部署内で新人育成に活用されています。
→エンジニアやデザイナーは、クライアントがどのような成果物を望んでいるのか丁寧に聞き出すことが仕事の1つです。この例文ではヒアリング能力があることをアピールすることで、選考を通過しやすくしています。
4.職務経歴書は5ページ以内にまとめるのがマナー
職務経歴書は1〜2ページ、長くても5ページ以内にまとめるのがビジネスマナーです。
なぜなら、採用担当者は他の人事業務や選考でも忙しく、長い文書を読む時間を確保するのが困難なためです。 ITベンチャーの中小企業の場合は、社長や役員、部長が多忙な合間をぬって採用業務を兼任していることもめずらしくありません。忙しい人が読んでも、インパクトに残ってわかりやすい職務経歴書にするのが、採用される上でとても重要となります。
ITエンジニアやデザイナーの未経験転職で
採用される職務経歴書とは

IT・Web業界への未経験転職で採用されやすくなる、職務経歴書の書き方のコツについて解説します。
急速に事業が拡大するIT業界では、人手不足が叫ばれており、比較的転職がしやすいと言われています。
IT・Web業界の専門職をめざす上で、求められる人材像とはどんなものなのでしょう?
IT業界やデザイナーで求められる人材像
ITやWeb制作業界の98.7%が中小企業、いわゆるITベンチャーです。
参考サイト:https://itnabi.com/shukatsu/magazine/archives/1680
大企業や老舗企業と違って、ベンチャー企業では能力や意欲に合わせて人に仕事を割り振ります。20代で課長・部長になったり、未経験転職した人材が経験を積んでチームリーダーになることも珍しくありません。
一方で能力主義・成果主義を採用している企業が多いのも特徴です。
ITやWeb業界では「自分で考え行動し、責任を負う覚悟がある人」が求められる人材像と言えるでしょう。
自分で学びつづける意思をもっているかが重要
IT業界は、たえまない自主学習を必要とする世界でもあります。
そのため、自分で本を読んだり、勉強会に行ったりして独自に勉強を続けるのが基本です。中小企業という性質上、会社が研修やセミナーを用意するのに限界があることも念頭に入れておくとよいでしょう。
なお、自習のための書籍費を補助してくれる制度がある会社も数多くあります。
1人で抱え込まず先輩や講師に質問する力
仕事をしているともちろん、今までの知識だけでは業務を進められなくなってしまうことがあります。
そんなときに1人で抱え込むことなく、先輩や上司に報告・相談できる力も、IT業界で働くにあたって大切なスキルです。まわりの人たちの知恵を集めることで解決できる課題も、たくさんあります。
自発的にセミナーや同業者の集まるオンラインサークルへ行って、専門家や講師に直接質問をするエンジニアやデザイナーもめずらしくありません。
担当者が会いたくなる自己PRの書き方

「自己PRを書くのが苦手…」という方が少なくありません。
未経験転職では主に自己PRを通して、これまで勉強してきた内容や志望動機をアピールすることになります。
自己分析を通して、担当者が会いたくなる自己PRの書き方をご紹介しましょう。
欠点を長所に言い換えるだけで一気に魅力的な職務経歴書へ
自己PRの書き方に迷ったら、欠点を長所に言い換えるゲームをしてみましょう。
あなたの欠点が、実は他人から見たらすばらしい長所かもしれません。
例)
- まじめで面白みがない →どんな場面でも丁寧さを崩さない、質実剛健な性格
- 今の仕事に先がないと思った →10年後のキャリアアップを見据えて、Winスクールに通学しWebデザインの基礎を習得
- ズボラでいい加減 →ポジティブな発想とユーモアで、場を和ませるムードメーカーになれる
これまで仕事を通してお客様や仕事仲間によろこんでもらえたことを1つ1つ思い出してみるのも、自己PR作成の助けになります。
自己PR作成を通して自信をつけよう
職務経歴書の中で、勉強してきた内容やなりたいキャリアについて唯一自由に表現できるのが、自己PR部分です。プログラミングやWebデザインなど、これまで本やスクールを通して必死で学習してきた内容を振り返って、書いてみましょう。
例)
- HTML、CSS、Javascript、PHPの専門書を累計30冊読破、Webサイトのコーディング経験あり
- WinスクールのRuby入門〜中級コースに通学し、実践も含めた訓練を合計100時間以上
- 考案したWebデザインがコンテストに入選
自己PRを書くためにこれまでの努力をふりかえると、自然と自信がついてきます。
その自信が「この人なら任せられそうだな」と、面接で相手に好印象を与えるケースも少なくありません。
性格診断や自己PR診断サービスの活用も
客観的な視点から自分のことを再確認した方が、自己PRを書き進めやすくなるケースもしばしばあります。
そこでおすすめしたいのが、Web上でもできる性格診断や自己PR診断サービスを受けてみることです。
無料で診断できる上に高精度のAI診断は、心理学の統計に基づいて自分の長所や弱点を把握することができます。次の章ではイチオシの自己分析診断も含めて、採用される職務経歴書を書くのに役立つサービスをご紹介します。
Winスクール講師がイチオシするサービス3選
受講生の就職率96%を誇るWinスクールで講師がオススメする、職務経歴書に役立つサービスを3つ、厳選しました。悩むよりもまず、実際に職務経歴書を書きはじめてみる方が、一歩前進につながります。ぜひ活用してみてください。
①迷ったらコレ「転職dodaの職務経歴書テンプレート」
Winスクールでは、転職dodaの職務経歴書テンプレートをオススメしています。
無料でダウンロードできる上、Word形式で作成できるため、オンライン応募にもピッタリです。
職種・業種ごとのテンプレートはもちろん、記入例サンプルも豊富に掲載されています。
ぜひ一度転職dodaの職務経歴書テンプレートをダウンロードして、書けるところから書きはじめてみてはいかがでしょう?
参考:https://doda.jp/guide/syokureki/download.html
②自分の強みがわかる自己分析診断「16personalitys」
「16personalitys」は、無料でできて驚くほど当たると評判の性格診断ツールです。
質問にすべて回答すると、16パターンの性格タイプから自分の特性を知ることができます。
それぞれのタイプの基本性格の特徴は、日本語で閲覧することが可能です。Google翻訳の機能を使えば、「キャリアパス」「職場での人間関係」などについても読むことができます。
※2022年9月現在、英語でのみ閲覧可能
診断すると勇気がわいてくる「16personalitys」は、ぜひ一度試してみたい自己分析ツールです。
参考:https://www.16personalities.com/ja
③Winスクールの無料オンラインキャリアカウンセリングで就職率UP
Winスクールでは、転職をめざす受講生を応援するために、無料のオンラインキャリアカウンセリングを実施しています。
「可もなく不可もない、無難な職務経歴書」から「インパクトを与える職務経歴書」へ。
専門のキャリアカウンセラーが、書類選考に通る書き方をアドバイスします。
まだWinスクールの手厚い就職サポートを体験していない方は、こちらもチェックしてみてください。

専門家が徹底コーチ! Winスクール 就職サポートオンラインキャリアカウンセリング
オンラインキャリアカウンセリングでは、 就職活動や、現在の仕事に対する将来的な不安や悩み、相談事を専門のカウンセラーに相談…
卒業後も専任カウンセラーに相談できるWinスクールがオススメ
IT・Web業界への未経験転職をめざすなら、卒業後も専任カウンセラーに相談ができるWinスクールがオススメです。新しいことにチャレンジしたくなった時、在学中でも卒業後でも、キャリアアップに必要なスキルや学習内容などを専門家に相談できます。
まずはお近くのWinスクールを探して、見学してみませんか?
おわりに

いかがだったでしょうか?
未経験転職をめざす方がIT・Web業界で採用されやすくなる、職務経歴書の書き方のポイントを解説しました。
あらためて、職務経歴書の基本パートは以下の3つです。
- 職務要約
- 職務経歴(メイン部分)
- 自己PR
まずは職務経歴書のテンプレートをダウンロードして、実際に書きはじめてみることをオススメします。
IT・Web業界の専門職をめざすあなたを、Winスクールの講師一同、応援しています。